6

「おてぎね、おてぎね」
「ん? ……ああ、酔ったのか?」
「……少しだけ」
「部屋、行くか?」
「ん……」

「ふぁ……」
「眠そうな顔してるぞ」
「うん、ねむい……」
「おんぶするか。今のあんた、立ったままで寝そうだしなあ」
「おんぶ……」
「ちゃんとくっついてろよ」
「はあい」

「……ふふ」
「何笑ってんだ?」
「おてぎねの匂いがする」
「酔ってるのに分かるのか?」
「わかりますー」
「ふーん……どっちかというと、酒の匂いのほうがしそうだけどなあ」
「酒……」
「やっぱり酒臭いか?」
「おてぎね」
「ん?」
「おてぎね、お酒つよくて、きらいです」
「え゛」
「きらい」
「ええ……なんで嫌われたんだ俺……」
「わたしがお酒よわいからって、こども扱いして、甘やかして……」
「はあ?」
「ばかにしてるんでしょ……もー、きらいっ」
「……あー、あんた相当酔ってるんだな」
「調子にのってぇ……」
「分かった分かった。分かったから、俺がいない時はそんなふうになるまで飲んだらだめだぞ」
「はい……」
「(……こういうところは素直なのになあ)」

「部屋、着いたぞ」
「……」
「あまね? 寝たのか?」
「……おきてる……」
「背中から下りたら寝ていいから、ちょっとだけ頑張ってくれよ」
「……」
「はい、布団着いたぞー」
「ふとん……」
「よし。じゃあおやすみ」
「おてぎね」
「ん、どうした?」
「どこ行くんですか」
「え、広間戻るんだけど」
「なんで」
「なんでって」
「わたしと寝ないんですか」
「……」
「……」
「えーっと、あまねさん」
「なんですかおてぎねさん」
「乗ってくるなあ」
「ふふ」
「今更言わなくても分かってると思うけど、俺あんたと二人でいるとすぐしたいって思うし」
「んー……」
「一緒の布団に入ったら間違いなく勃つし」
「……」
「あんたの寝るって、服脱ぐような意味じゃ……」
「……ふく……?」
「……ま、違うよなあ」
「暑いですもんね」
「え、うん、確かに暑いな…………は、おい、待っ」
「はい、脱ぎましたー!」
「(アアアアア!!!)」
「いっしょに寝ましょう?」
「俺戻る!戻るから!」
「なんで……?」
「うっ」
「……おてぎね……?」
「や、なんていうか記憶なくしそうなくらい酔ってるあんたを襲うのは抵抗があるっていうか」
「……わたしと寝るの、いや?」
「……」
「おてぎね……」
「……い」
「い?」
「……いやじゃない……」
「わあい」
「(わあいってあんた誰だよ……本当に誰だよ……)」
「おてぎねはふとんのこっち側ー」
「(……でも、……あーもう可愛いな!)」

「おてぎね……」
「なんだ?」
「ふふ、すきぃ……」
「……あんまり煽るなって」
「ちゅーしたい……」
「はいはい」
「んー」
「……口、開けろよ」
「ん……っ、んん……」
「(完全敗北だよなあ……はあ、可愛い可愛い……)」

「あまね……」
「……」
「…………あれ、あまね?」

「………………すぅ……」
「……え」
「…………すやすや……」
「……」
「…………すぴぃ……」

「(寝たあああ!!!! 煽るだけ煽って寝たあああああ!!!!!!)」

「うん……そんな気はしてたんだよな……うん……はあ……」
「……ぃ……」
「お……?」
「ん…………おてぎね……すき……」

「あー……」

「…………ま、仕方ないか」






「御手杵、起きてください……御手杵」
「んー……?」
「おはようございます」
「……あー……おはよう」
「寝坊しちゃいますよ」
「ああ、うん……起きるよ」
「……」
「ふああ……」
「……御手杵、ちょっと聞きたいんですが」
「なんだ?」
「あの、ごめんなさい、私よく覚えてないんですけれど、昨日って……その……」
「……」
「服着てないし、つまり……えっと、……したんですか?」

「あー……ああ、うん、可愛かった」
「……っ、そっか」
「あんたから誘ってきたんだぜ」
「えっ」
「待ちきれなくて自分から服脱いでたし」
「う、嘘……っ」
「すき、って何回も言ってきてさ」
「やだ……覚えてない……」
「あんた酔ったらすごい甘えてくるからなあ。うん、可愛かった。すごく興奮した」
「っ……」
「……うん」

「そういうわけで、思い出したらムラムラしてきたからえっちしよ」
「なっ……!? え、昨日したんじゃ……っ」
「ちゅーだけで生殺しにされた」
「あれ、そうなんですか? それはすみませ、っあ」
「だから続きしよ」
「……もう朝ですけど」
「まだ時間あるって」
「え、ない、ないですよ時計見てください」
「いやいける。昨日のあんたを思い出せば1分くらいでイケる」
「それは早……じゃない、何言ってるんですか! あ、ちょっと、っ、う、あう……。あー、もうっ、ばか! おてぎねのばかー……!!」




+++++

御手杵とさにわで「(あーもう可愛いな!)」とかどうでしょう。
http://shindanmaker.com/531520


back
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -