影の心臓を射止めてみせよう
翼はあるが翔ぶ気はない
あなたの肋骨を一本わたしにください
この世で一番恐ろしいものは何かと聞かれたなら、私は幸福と答えるでしょう。
いつか融けて消えるぼくの軌跡
腕に足に、骨に心臓に、蠢く蕾よ。わたしを喰らって赤い花を咲かせておくれ。
緩やかに穏やかに沈んでいければいいのにね
透明な糸で繋がっているような、そんな関係。
月が熔ける頃
無知は罪だ。知識は鎖だ。
名前も知らないあの日のようにひとりぼっちなぼく
ゆらゆらと群青の空を海月みたいに漂えたら悲しみも苦しみも愛すらも空に溶けて消えてゆくから
暗闇に消える君の背中
ある魚と鳥のお話
鈴の音の響く先
言葉よりもぬくもりを頂戴
嬉しいと苦しいの間
透明な輪廓を撫でるような
腐乱した空が美しかったので