「帰った」

「ん、お疲れ」


グリーンが今日のジムの仕事を終えたのはもうすっかり日が暮れた頃だった。最近はやけに挑戦者が多くなり忙しい毎日を送っているらしい。その疲れきった顔からも読み取れる程だ。


「悪い…誕生日なのに、何もしてやれなくて」

「気にすんなって。忙しいだろ、ジムリーダー」


表情が暗い、相当疲れた様子だ
すぐ休ませた方が良いかなと思い、

「今日はもうゆっくり休んだ方が良いよ、じゃあ…俺帰るから」

と声を掛けドアノブに手を掛けた


「っ待て」


「え」


腕を掴まれ、驚いて後ろを振り向くと
鼻と鼻がぶつかるんじゃないかってくらい近い距離に、グリーンの顔があった


「……た、誕生日おめでとう… …レッド」


小声でそう呟くと、目の前の真っ赤に染まった顔と俺の腕を掴んでいた右手が離れていった。




「俺…これくらいしか「グリーン!!」


「うわ、っ!?」


勢い良くグリーンに抱き付いた。なにこの可愛さ!


「ありがとうグリーン、充分だよ、これだけで充分!」











100808
おたおめレッド

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