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enst/ギャグ

【設定】
◆男主
◆真剣なギャグ
◆キャラがひどい(意味深)
◆ほぼ愚痴
◆ここでは名前でてきません


※あらすじ

普通科の一男子による「アイドル科のやつらによる災害」を愚痴ってるだけ。本人はいたって真剣に迷惑被っていても、アイドル科の人は普通だと思ってる日常。理不尽を語る感じ。ある種傍観な。




俺の話を聞いて欲しい。俺はとある学校の普通科に所属しているんだが、本来は校舎も違って関わりがないはずの隣の科の奴らから迷惑ばかりかけられている。いやちょっと待ってくれ。俺も最初は自意識過剰じゃないか?と思っていたが、最近を振り返ると、どう頑張ってもやっぱり迷惑しかかけられていないようだ。とりあえず、昨日あったことを聞いてくれ。昨日はいつにも増して散々だった。

朝の登校時、街角ならぬ学校角アンケートだなんだとかで、忍者語をしゃべる奴にやたらと話しかけられた。俺は忍者についてどう思うかって質問に対して隠密なものとしか言ってないのに、めっちゃ絡まれた。五分くらいの話なら目をつぶろう。だが、珍しく早く学校に来た日に限ってそういう奴に捕まるし、しかもかれこれ三十分くらい一方的に語られたものだから、さすがに俺も堪忍袋の緒が切れた。だが、こっちが怒鳴ろうとする前に「拙者、必殺●事人のように、隠密に動くアイドルになるでござる!!」と熱く語って去っていったため、あいつはアイドル科の奴だとわかった。怒りをどこにぶつけたらいいんだ。

昼休み、鬱憤を晴らそうと芝生へ向っている途中、中庭の噴水に引き込まれたことは俺の人生の中でも一番のドッキリ、むしろ殺意が芽生えたハプニングだった。何かと思えば、制服を来た男が噴水の中にいて、なおかつそいつが俺の腕を引いて制服ごと飛び込ませた犯人だった。俺に恨みでもあんのかと思えば、その輩は「おさかなさんの「けしん」かとおもいました〜」とかなんか意味不明の言葉を俺に浴びせてきて、「きもちいいですか〜?」「そうですね、きょうはあついですね」とか「おさかなさんはどこからきたんですか〜?」「ぼくもうみにうかびたいです」とか、もはや俺の話を聞く気がない前提の質問を自問自答してきた。噴水を出ようとすると「おさかなさんはみずのなかでしかいきられないんですよ」と引き止められ、やっとのことで教室に戻るも濡れたままなのですれ違うやつらに変な目でみられるは着替えに行ったら遅刻するはでもうなんなんだよ。クラスメイトに愚痴れば、それはアイドル科三奇人のひとりだと知り、今日はアイドル科の厄日だと思った。

放課後、さんざんだった今日の出来事を忘れようと思って、俺が所属している園芸部の畑に顔を出した。ちょうど俺一人だったから、野菜たちに声をかけながら「俺、今日はついてなかったけど、ま、そんな日もあるよな、うん」となんとか怒りも殺意も消し去ろうとしたんだ。そしたら後ろからどこからともなく手が伸びてきて、俺がまさに話しかけていたトマトをもぎ取りどんどん収穫していく奴が居た。園芸部にはない顔ぶれだから、関係者以外立ち入り禁止だと注意したが、そいつは「部長に言ったら自由にとって言いと言われたんじゃがの、我輩はこのトマトをジュースにしようと思っておる。本当は既存のジュースががいいじゃがな、生憎用意ができんかったのじゃ」と語りだした。おいおい、こいつ顔がいいから、イケメンに弱い女部長が首を立てに振ったんだろうが、こいつ自分ひとりで語るのやめないんだけど。しっかりしてくれよ部長。なんてやつに畑許したんだ。俺が真心込めて育てたトマト畑が部外者に荒らされてるんだけど現在進行形で。「人の血よりトマトジュースが飲みやすくてのう、時代は変わるといったものじゃ。まあ、アイドルに血は似合わぬからの、これでいいのかもしれんな」そうか。お前もアイドル科か。途中からそんな気はしてた。こいつらは俺に何の恨みがあるんだ。こういう遭遇、今日だけじゃないんだが、日に日にひどくなってるぞ。俺を畳み掛けるのが課題なのか、そうなんだよな、新手のいじめとかか、もうなんでもいい、視界から失せてくれ。

滅べ、アイドル科。
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