(原作寄り)
(短い上に例によってローさんが気持ち悪いです)
クリムソン・レーキ
ローズ・マダー
オペラにペール・ピンク、ヴァーミリオン
ペールオレンジも捨てがたい
「なあ、お前らならどれがいい?」
目の前に広げられた薄い冊子に掲載されているものを見て、二人の眉が同時に寄せられた。
なんだなんだ、そんなに難しい質問か?これは。
「……あんたにはメンソレで十分じゃないか」
「いやこれ船長が付ける用じゃないだろ!」
大方の予想通り、俺の望んでいた答えは返ってこなかった。俺が付けるんじゃないってのは正解だけどな。
大体、なんで俺が「春の新色!濃厚ハニーグロス☆」なんかを付けなきゃなんねえんだ。
「スタンダードなのは「花の口づけ」だと思うんだけどな。ちょっとこっちの「天使の悪戯」とか「はじらい」とかでもあいつには似合うと思うわけだ、俺は」
「誰のことを言ってるのかなんて考えたくないがな。そんなものどれだって一緒だろ」
「分かってねえな、ペンギン。たまには色違いの唇で誘われたいだろ!どうせなら俺好みの色がいいに決まってんじゃねえか」
「誘われたことあるんスか!?」
「まだねえよバカ!」
畜生、痛いとこつきやがって。
っても存在自体がもう誘ってるようなもんだからいつも誘われてるっちゃ誘われてるが。
キャスのやつを一発殴って机に突っ伏した。
「あー……、ユースタス屋に会いたい。キスしてほしいー」
Kiss me,Honey!
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