(現パロ)
いつも目覚ましがなる5分前に目が覚める。もうこれは習慣みたいなもの。
7時5分前をさしている文字盤の針を見て、その上のスイッチを押す。
それからベッドの中、正確に言うと俺のことを後ろから抱きしめてるユースタス屋の腕の中で反転して、その頬を軽くたたいてやつを起こす。
これもいつもどおり。
「おーい、ユースタス屋。俺今日一限からあるから。起きるぞ?」
「ん……、まだねむたい……」
「おまえ、もちょっと寝てていいから、な?」
「や…、おきる。おまえのメシくうから……」
起き上がって大きなあくびをしてるユースタス屋の頭をなでてやる。俺より年上だけど、こういうとこがすごく可愛い。
夕方から深夜までバーで働いてっから、本当はこんな朝に起きるなんて辛いんだろうけど、俺が学校行く前には必ず起こせって言われてる。
たぶん俺が出かけた後は二度寝してんだろうけど、朝は絶対一緒に食べてくれる。
一緒にいるときは一緒にメシ食うもんだっつって。
俺の作る朝飯なんてそんなたいしたもんじゃないけど。
食パンをトースターにつっこんで、インスタントのスープにお湯を注いで。
出来上がったトーストに焼いたベーコンを添えてやる。
ユースタス屋はカリカリにしてあるのが好きなんだ。
そうしてるとコーヒーメーカーからいいにおいがしてくるから、二人分カップに注いで
テーブルに置く。
そうしたら、まだかなり眠たそうなユースタス屋がやってきて椅子に座る。
これもいつもどおり。
いつも突っ立ててる赤い髪はセットされないでぼさぼさのまんま。
黒いズボン一丁のままでもそもそとトーストをかじっている。
俺はゆっくりできないから、さっさと自分の分を済ませて食器を洗う。
後ろから今日何時に帰ってくんだと声がかかる。
今日は、昼までだからそのあと図書館で勉強して夕方くらいかな。
「じゃあ俺んとこで晩飯食ってけよ。どーせあいつらも一緒だろ?」
「んー、分かった。ペンギンたちに言っとく」
身支度を済ませてカバン持って。今日は授業でいる参考書やら入ってるから一段と重い。
玄関で靴を履いていると、コーヒーを飲み終えたユースタス屋がやってくる。
じゃ、行くからと告げると、いってらっしゃいのしるしにぎゅっと抱きしめられる。
これも嬉しいいつものこと。
「気をつけてな、ロー」
へらっと笑って手を振るあいつの顔を見ながらドアを閉めた。
これがいつもの、俺の一日の始まり。
いつもどおり
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