夢を見るんだ  




「・・・ッは
・・・あぁ。またか、そう。夢か」

よく。夢を見る
親友が死ぬ夢、瓦礫の下敷きになって、死ぬ夢・・・
舞台は何年も前の物だ。
一度病院に行ったことがあるが
私の家は結構な金持ちだし、家族と友人には恵まれているし
頭も悪くないし運動も得意だし・・・
原因はよくわからないとのことだ。


「はぁ・・・。」
「どうしたんだ、名前」
「あぁ、なんだかまた夢見てさ・・・」
「例の悪夢か。どんな内容なんだ?」
「そ、それは・・・」

お前が、シーザ・A・ツェペリが死ぬ夢。

「巨大怪獣に追いかけられる夢だよ」
「ッぷは!くだらねー!!」
「うるっせー」

大丈夫。大丈夫だ
あんなのただの夢、シーザーはここにいる。
忘れてしまえよあんなの、あんな変な夢
『忘れるのか。』
誰だ?
『あの事を忘れてしまうのか』
いいじゃないか、あれはただの夢なんだから。
あんな・・・あんな悪夢早く忘れるべきなんだ
気持ち悪い、吐きそうだ。

「どうした、震えているぞ。
全く、怪獣にそんな怖がるなんて
少しはお前も可愛らしいところがあるじゃないか」
「・・・キャー、シーザーが私をスケコマシてくるわー!!」
「おい、ちょっ!待てよ!!」

私がシーザーから叫び声をあげながら逃げる
完全に周りは不審者を見る目だ
ははっ、シーザーの顔面白い
シーザーも怒った風にしているが楽しんでいるのがわかる。
私たちはいつも笑い合っている。大丈夫、大丈夫だジョセフ・・・

「・・・ジョセフって、誰だ」
「うわっ、と。おい、名前急に止まるなよ、危ないだろ」
「あぁ。わ、わりぃーなシーザーちゃん」

『忘れるな。』
お前は・・・誰だ。




あとがき
ジョセフの生まれ変わりではなく、
ジョセフの記憶が名前に取り付いてるって感じです
きっとジョセフの生まれ変わりはどこかにいる







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