いつもの冗談  




「この俺とシーザーちゃん。付き合うならどっちぃ?」
いつものようにおちゃらけていうジョセフ、だが心中ではかなり本気。
これで「ジョセフ」と答えたら真剣に告白しようと思うくらいには
シーザーもいつもなら「ふざけたこと言うな」なんて注意するのだが
今回はシーザーも真剣に名前を見つめる。

「うーん…。ジョセフ…」
名前は悩みながらそう答えた。
ジョセフはこれを聞いた瞬間椅子から飛び上がって喜んでいる
そうだ!やっぱり俺だ!!
やっぱり名前の運命の人は俺だったのよーん!
ジョセフはさぁどこのレストランに誘おうか。なんて頭でデートプランを考えている

「いや…でもジョセフってばいつもおふざけだからなぁ
うーん。シーザーさん…かなぁ。」
あぁ、やっぱり!
ふざけたジョセフより女性にスマートな俺こそが相応しい!!
よし、早速明日花束をプレゼントした後高級レストランに連れて行こう
こちらはお決まりのデートプランができている。
ジョセフはショックのあまり椅子から転げ落ちている

「いや、でもシーザーってスケコマシだもんなぁ」
脳内で描いたデートプランが崩れ落ちる。
そんな、本命は名前さ。名前に恋してからは女遊びはもうしていない
なんて頭の中で言い訳しても名前に聞こえるはずもない。

「ま、ジョセフも冗談で言ったみたいだし
“どっちもナシ”ってことで!!」
「…あ、あははー。ナシかぁ〜
まーぁ、別に冗談だったから気にしないけどねーん」
「ま、まったく。ジョセフの冗談には困ったもんだなぁー」




「でもなんでそんな冗談いったの?」
「…べっつにーぃ?」
「はぁ…。いつもの冗談だ、気にするな」







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