不良と学級委員  




「ジョジョー、今日お前の掃除当番だぜ?」
今日はどうやら掃除当番が俺ということらしいが、
せっかく不良のレッテルを張られているんだ。ここは不良らしくサボろう。
教えてくれた同じクラスの男子高校生には悪いが
俺がいつも通りに教室からでようとすると俺より随分小さい手にがしっと肩を掴まれる。
うっとおしい、と振り向くと女がいた。多分同じクラスの女だろう
女は大体なんかして俺に取り入ろうとする奴らばかりだ、自惚れでもなんでもなくそういう鬱陶しいやつが実際にわんさかいるから困るぜ。

「お前は今日掃除当番だ。
いつも学校にきてないんだからちゃんと放課後までいるときくらい掃除していけ」
確かこいつは学級委員の苗字名前
いつも寄ってくる女とは違う態度だがこれは「私と一緒に掃除しましょ〜ジョジョ〜」と言ってくる女どもと一緒のような気もする。
まぁいいそんなことは、俺は今日はサボるって決めたんだぜ。
そいつを無視して帰ろうとするとまた歩行を邪魔される
いい加減こっちも堪忍袋の緒が限界だ

「お前が放課後サボっているとき掃除当番のとき誰が代わっているかわかるか?
あぁそうさ私さ。いい加減私も掃除は飽きた」
少し怒鳴りつけてやろうと思ったが先に苗字に物申された。
確かにそいつは悪いことをしたかもしれない、
しょうがない。ここは素直に掃除をしよう

「…わかったぜ。」
「よし、偉い偉い」
目は吊り上がり、眉をこれでもかと寄せた顔から一変し
今度はぱっと花が咲いたように笑顔になり俺の頭を撫でてくる。
なぜだかそれは鬱陶しいと感じなかった。
むしろ嬉しい、と感じてしまった。心臓の鼓動も早い

「じゃあ掃除道具はそこに置いてあるから、不良くんでもさすがに掃除の仕方くらいはわかるよな?
それじゃあ私帰るから!また明日…ってお前来るかわかんないか!」

あははっ、と花のような笑顔の苗字は俺を置いてそそくさと帰って行った。
てっきり俺は一緒に掃除をしようとしているのだと思っていたから不覚にも驚いた
まぁ別にこれでいい、女は何かと鬱陶しいからな。
…だが、しばらく何もする気になれなかったので掃除もせずに机に脚を乗せて休む


『偉い偉い。』
何故か、今さっきのあいつが頭に浮かんだ。

「……やるか。」
別にあいつの言うことを聞くんじゃあないぜ、
また鬱陶しいことになるからだ。




「あれ、連続で学校くるなんて珍しいな」
「…たまたまだぜ。
それより、てめえの言った通りちゃんと掃除したぜ」
「おぉ、本当だ。偉いな」
「……まぁな。」







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