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18

突然だが今は夜中だ。別に攘夷浪士の襲撃とかそんなんがあったわけではないが屯所中に明かりがついてみんな慌ただしく動いている。何故かというと…

「そんなに慌てなくても大丈夫だよ」

…と一番暢気に構えている俺の嫁が原因だ。

いつものように同じ部屋の同じ布団で名前を抱きしめたまま他愛ない話をして眠りについたのが二時間ほど前だったような気がする。それから暫くして腕の中の名前がモゾモゾと動き出したもんだから、どうかしたのかと声をかけると同時になんだか冷たい感触。まさか、

「十四郎さん、なんか破水したみt「山崎ィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」…え?」

「ちょ!お前何落ち着いてんの!?急げ!急いで病院行くぞ!っていうか大丈夫なのこれ!?」

「副長ォォォォォ!車の準備できましたァァァァァ!」

「よしナイスだ山崎…!すぐだ!すぐ行くぞ!」

「土方さん俺ら先に病院行ってていいですかィ!?っていうか行きやす!近藤さん!車出すから乗ってくだせェ!」

「ちょ!十四郎さん!?何この騒ぎ!」

「いや逆に何落ち着いてんのお前!」

「だっておしるし来てたしそろそろかなと思ってたし…」

「そんな話聞いてねェェェェェ!もういいから!病院行くから!」

…とまぁこんな感じで今に至るわけだ。とりあえず必要な荷物は全て山崎に持たせて名前を横抱きにして車に乗せる。陣痛とかはまだ来てねェみたいだが…それも時間の問題だろう。

「山崎、出来るだけ安全運転で全速力だ」

「十四郎さん矛盾しまくりだよそれ」

「アイアイアサー副長!」

「できるの!?」

いや、俺には名前が何でこんなに落ち着いてるか不思議で仕方ねェよ…!


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