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「おーい名前!って…えェェェェ!?無い無い無い!え!?」
「ちょっと銀ちゃんうるさいよ。泣いちゃうじゃん」
「なんでテメェがこんなとこいるんだよ」
「ちょっと待って!名前ちゃん!何この子供!え?もしかして多串くん!?多串くんが父親なのかァ!?」
「万事屋…うるせェ」
「銀ちゃん黙って」
「なんで否定しないんだよ!え?ってことはマジなのこれ!えェェェ!?」
副長と一緒に屯所へ帰る途中、銀ちゃんに遭遇した。私からは何も言ってないのだが私服の私達と赤ちゃん、それに副長が持っている荷物を見て勝手に勘違いしているらしい。
まぁ、私にとっては嬉しいことこの上ないのだが。
「副長どうします?もう否定するのも面倒なんですけど。っていうかこのまま事実にしちゃいませんか?晴れて夫婦だヒャッホー」
「前半部分には納得だが後半が気にくわねェ。ってことで却下だ」
「どうせ近い将来事実になるでしょうに…」
「ならねェ」
「で、銀ちゃんどうします?」
「俺はこのままほっといても構わねェが…変な噂立てられたら困るしな。おい万事屋!」
「…なに」
「(完全に拗ねてる)」
「このガキは屯所で今日限り預かることになってるだけだ」
「ってことは…?」
「このガキは俺達のじゃねェよ。っていうかこいつとそんな間柄なわけねェだろうが」
「そ、そうだよねェ…多串くんのクセに名前の魅力がわかるわけないもん。ってことで名前!俺と結婚しよう」
「ハァ!?」
「いや無理。私の苗字は土方になる予定です」
「「ハァ!?」」
「多串くぅん!?やっぱりさっきの嘘なんだろ!お前は名前を…アァァァァ!」
「いや違う!もう面倒クセェよ!なんなんだよお前ら!」
「ダーリン早く帰りましょう?ミルクの時間!」
「名前!!そんな奴とじゃ幸せになれねェぞ!」
「ダーリン早く帰ろうー」
「名前ー!!!」
「(何もかも面倒だ)」
銀ちゃんかなりの近所迷惑だと思うんだけどな…。ま、いいか。さぁダーリン!可愛いベイビーちゃんの為に早く帰りましょう!