光に導かれて | ナノ

02









橋から見えるのは、業火に焼き尽くされたエニエス・ロビーの本島。


「……見てみろ。」

『うん。あれが…バスターコール。』

二人に続いて上ってきたのはそげキングとフランキー。そげキングはまるで様子の変わった本島に、唖然とする。



「この攻撃はニコ・ロビンと、そこの小娘を殺さねえように命令されてるようだ。」

「それでこの橋は今狙われてねぇのか。」


フランキーとハルの頭に手を置くと、『ハルだ。』とその手を振り払う少女。



「死なせねえってことは、まだ奪い返すつもりだな。」

「エニエス・ロビーを完全に破壊したら、次は白曳船で二人を取りに来るだろう。」

二人の会話に焦りを見せるのはそげキング。


「おいおいおい!ヤバいんじゃねえか?もうみんなボロボロな上に、軍艦にゃすげーのがいっぱい乗ってるんだろ!?」

『あたしはまだ戦えるもん。』

「馬鹿言うなよ!」

確かにハルは今回戦ってはいないが、スパンダムの暴挙に深い傷を負っていることは変わりない。
そげキングは無茶ばかり言うハルをとどめながら、ルフィの居所を尋ねる。



フランキーの示す先は、橋の先に立つ支柱。
そこからは戦塵がたっており、どうやら確かにそこで二人は戦っている様子。


「近いじゃねえか!手を貸せば…

「やめとけ!」

……え?」

ゾロに制され歩みを止める。



「ハトのやつはただ者じゃねえ。巻き込まれて、またおれたちがばらばらになってどうする。」

『……っ。』

ゾロの言葉に息を飲む。



もうそんなことにはなりたくない。

その想いを込めて、ゾロのシャツの裾を握りしめた。


「あの軍艦の群れがいつこっちを向いても逃げ道を見失わねえように、おれたちはここでルフィを待つ。…それでいいんだ。嵐はこれからだぞ。」

ハッキリと言い切ったゾロに、そげキングは「わかった。」と短く返事をした。









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