02
―――ピカッ…ゴロロロォオ
『…何!?』
突然の光と騒音に耳を塞ぐハルだが、視界に入った思いもよらない光景に目をまるくした。
さっきまでキョロキョロと辺りを見回していた大蛇が、光に撃たれ黒焦げになっている。
「『ナミ!!』」
「ハルにゾロ!ロビンまで!」
声をあげた二人の耳に聞こえたのはまぎれもないたった今名前を呼んだ相手のもので、ゆっくり振り向くと瓦礫の後ろに座り込むナミを見つけた。
『ナミ!無事だったんだね!!』
勢いよく抱きつくハルを受け止めながら、ナミは頭を抱え苦笑する。
「けどあの中…ルフィがいるの」
「『……え』」
ピタリと動きを止める二人は黒焦げになった大蛇を見た。大蛇はピクリとも動かない。
『助けに行かなきゃ…っ』
「おまえはナミとそこに隠れてろ!」
『え…?』
真剣な表情で告げるゾロの視線の先には、白い玉に座るエネル。
「(…ツノサングラスの心綱ってやつは、ハルに効かなかった。だったらこいつのも…)」
ゾロの考えを読んでか黙って大人しく座り込む。
『私の予想は生き残りは5人。』
エネルの言葉にナミは喋らずとも残りの人数を見てほっとする。
「(ゾロ、ロビン、変な騎士、バズーカ男、そしてエネル。あいつらでちょうど5人よね!よかった、あたしたちには気づいてない!)」
しかし
「あと3分でゲーム終了だ。つまりここに今6人もいてもらっちゃ困るというわけだ。」
「(…っ、バレてた!)」
「神が予言を外すわけにはいくまい。絶対なのだから。」
悲しむナミの横で思わずハルはにやりと笑う。
『(……聞こえないってことか)』
「さて…。誰が消えてくれる?そっちで消しあうか、それとも私が直接手をくだそうか?」
エネルの問いに最初に口を開いたのは腕を組み飄々としたゾロだった。
「おまえどうだ?」
「あたしはイヤよ。」
「おれもだよ」
「おれも御免だな」
「我輩も断固拒否する」
すると4人はそろってナミを見る。もちろん彼女は拒否し何度も首を振っていた。
「ねぇ、ちょっと待って!あたし…っ?」
何とか説得しようとするナミだが、振り向いたときには彼らの意見はもうまとまっていたようだ。
4人の視線の先には悠々と座り込むエネル。
「「「おまえが消えろ」」」
「あなたが消えて」
声をそろえる4人にエネルはそれすらも予想できていたかのように笑う。
「…不届き!」
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