休憩室の中を覗くと、入り口に背を向けて置かれた二人掛けのソファからはみ出したロックオンの足が見えた。
「…ロックオン?」
名前を呼んでみるが、返事は無い。ソファの正面に回り込むと、ロックオンは仰向けに体を横たえ、目を閉じて微かな寝息を立てていた。
「こんなとこで寝てると、風邪引くわよ…?」
胸元には読み掛けの本が開かれたまま置かれている。オニキスは本を手に取り、ページに栞を挟んで傍らのテーブルに置いた。
寝顔を眺めてハニーブラウンの柔らかな髪を撫で、眠っているロックオンの唇にそっと口付ける。
「……っ!」
唇を離そうと頭を引いた瞬間、大きな手の平に後頭部を押さえ付けられた。
しばらくキスを堪能し、リップ音を立てて離れる。間近にある深い碧の瞳と視線がぶつかり、オニキスは気まずさに頬を赤らめた。
「……っ、お、起きてたの…?」
「いーや、今起きた。」
悪戯なキス20080228
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