素肌を滑るシーツの感覚、瞼に刺さる明るい陽射し。


「ん…。」


微睡みと覚醒の最中をたゆたう意識は徐々に浮上して、柔らかな枕に半分顔を沈めたままオニキスはゆっくりと目を開いた。


「よう、起きたか。」

「……ロックオン…。」


すぐ隣にある優しい微笑み。心地よく耳に響く声。大きな手の平がふわりと髪を撫で、そっと額にキスが落とされる。擽ったいその感覚に、オニキスは目を細めた。


「起こしてくれたらよかったのに…。」


ずっと寝顔を見られていたのかと思うと、何だか気まずくなってオニキスは薄らと頬を染めた。シーツを引き上げて顔を隠すと、ロックオンは少し上体を起こしてそれを捲り取る。


「あまりにも気持ち良さそうに寝てたからな。」


朝の光に透き通りそうな色白の肌と、少し癖のあるブラウンの髪。オニキスを見下ろす瞳は、深いエメラルドブルー。近づいた距離に目を閉じると、そっと唇が重なった。


「おはよう、オニキス。」





めのキス

さぁ、新しい一日が始まる。











20080327



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