「何で…、何でわたしに構うのよ!お願いだからもう放っておいて…!」

頭を抱え嫌々をするように、オニキスは激しく首を振る。まるで怯えているかのように極端に人からの愛情を拒むのは、恐らく彼女の過去の記憶による物なのだろう。

「放っとけるわけないだろ…!好きなんだよお前が…!」

無理矢理その体を引き寄せて胸中に掻き抱くと、オニキスはどん、とロックオンの体を突き飛ばした。

「そんなの、嘘…!」

あからさまな拒絶を示す行動とは裏腹に、その頬には朱が差していた。それでも頑なに彼の気持ちを受け入れようとせず、今にも泣きそうな目でロックオンを見上げるとオニキスは腕の隙間から逃れて身を翻す。

「待て…オニキス!……くそっ。」

腕を掴もうと伸ばした右手は虚しく空を切り、オニキスの姿はドアの向こうに消えた。所在を失ったその右手にやり場のない苛立ちをぶつけるかのように、ロックオンは傍らの壁を強く叩く。

「好きだ、って何回言ったらわかってくれんだよ…。」





伝わらぬ











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好きだ、って何回言ったらわかってくれんだよ…。



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