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「一体いつまで待たせる気だ、あのバカは!」

今日はミーティングだけだといった桃矢とたこ焼きを食べに行く約束をした。
だから校内を散歩しながら時間を潰していたんだけど、待てども待てども一向に連絡が無い。

「すぐ終わるって言ったのに…(ブツブツ」

≪ドンっ≫

一人寂しく廊下を歩いていると誰かとぶつかってしまった。
ぶつかった相手はプリント見たいなのを持っていたらしく、衝突した勢いで紙が宙を舞う。

「あっ…ごめんなさい!前をよく見て無くて…」

慌てて前を見ると、舞う紙の間から見えたのは俺様で有名な生徒会長だった。

「たくっ…気をつけろ!!」

彼は不機嫌そうに落ちた紙を拾っていくので私も慌てて拾う。

ある程度集めてもう一度謝ると、彼はお礼も言わず奪い取るように紙を取った。
私が悪いのは分かってるけど、その態度にちょっとムッとくる。

「全部あるみたいだな。丁度いい、おい女!お前これを生徒会室に持っていけ」

「はっ…?」

「俺様は早く部活に行きたいんだ。お前のせいで時間を無駄にしたんだし、これぐらい当然だろ?」

「任せたぞ雌猫」そう言って私に書類を押し付け、彼は去ろうとしている。
私はというと茫然とした後、お腹の底から怒りが湧いてきて思わず手元の書類を握りつぶしてしまった。
大事な書類かもしれないけど、そんなことは気にせず悠然と歩く馬鹿会長に向かって…

「ちょっと待てやゴラァ!!!」

「グッ…!」








飛び蹴りしてみた。




「って〜…何すんだ!テメェ!!」

「それはこっちのセリフだ!!偉そうにしやがって何様のつもり?!!」

「アーン?!俺様の言うことが聞けねぇのか?!!」

「俺様だか何だか知らないけど、皆が皆お前の言うことを聞くと思うなよ!!少なくとも私はお前の言うことなんか1mmも聞きたくないわ!!!」

怒りに任せて言いたいことを言ったらスッキリした。
この際生徒会長に暴言とかは気にすまい。

「…大声を上げてすみませんでした。書類は自分で持って行って下さい。」

自分でも分かるくらい心が籠って無い謝罪を言って、ポカーンとアホ面をしていた馬鹿会長に書類を押し付ける。
そして早歩きでその場を去った。

「(嫌な奴に会っちゃったよ!!)」

思い出しただけでもムカムカする。

そもそも桃矢が遅いのが悪い。





うん…来たらシメテやろう…!!






心の底から怒っていたた霜月ちゃんはその後桃矢くんに八つ当たりという制裁を行い、たこ焼き3パックでやっと機嫌を直しましたとさ。


→おまけ

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