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▼ 理想の客B(売り)



※理想の客1 2の続き

「………」
「お祝い。コージくぅん、脱処女したんだって?」
家にマサトを呼んだら、どっから話が漏れたのか、赤飯とビールを持って来やがった。うぜえ。

「はあ、俺もついに男とやっちゃったよ…、まじ男好きになったらどうしよう。」
「いやいやいやいや、ついにっていうかお前元からそんな気あったろ。」
乾杯しながら俺は溜め息をついた。マサトは勝手に赤飯をバクバク食べながら続ける。
「客が言うみたいに、お前元から男好きだって。んく、俺はだいぶ前から思ってた。あー、赤飯まっず、そういうもんだって、認めろ。」
まずいなら食うなよ、俺のお祝いだろ。そんなこと、俺は認められるんだろうか。いや何故認める方向に。
「そう言えば肥溜めとはどう?」
「超いい。紹介してくれて、ありがとな。なんか自他共に認める『舐め達磨』らしくて、まじタイプだわ。くさいけど涙は出ないレベルだし、肉の触り心地いいしさ。」
涙が出るレベルとか何さ。相変わらずマサトは世界が違う。



「………」
相も変わらず暇だ。たまたま誰もいないからカウンターで突っ伏す。つまらない。
「コージさ、」
「はい?」
まともな先輩のミツルさんが突然笑い出した。ミツルさんはガタイよくて背も高くて、凄く気さくで優しい。ただこう見えてドマゾでバリネコでケツモロカンっていうから、世の中よく分からない。
「そんな何度ドア見ても来てねーから。そんな良かったのか?例の客。」
「は…、いや、べつに、」
見てないし。俺は決まり悪くて顔を逸らした。ていうか人気のミツルさんが何でこの時間までいんだよ、くそ。
「あ、そう言えば、この話マサトにしちゃったわ。」
「って、ミツルさん…、ちょっとぉ、」
「悪い。あんまりマサトが構いたそうだったから。」
他言無用で相談したのに。何でよりにもよってマサトにバラすのさ。ふてくされてグラスの中の氷を指で遊びつつ、俺はちらっとドアを見た。
「また見てる。」
「う、」
「でもまあ何にしろ、お前も面白くなってきたな。」
ミツルさんは笑いながら、入ってきた客のところに行ってしまった。俺も突っ伏すのをやめる。
面白くなってきたって、俺が男アリかナシかになる瀬戸際なのに。ここの先輩たちは役に立たない。
「はぁ、」
外は雨が降り出した。いつも思うけど今日は駄目だ。今日は本当に駄目だ、そう思わないと今は何故かそわそわする。
「はぁ、」
またちらとドアを見た時、見覚えのあるスーツが視界に入った。










「手、軽く動かせなくしてもいい?」
唐突に後ろから抱きすくめられ囁かれる。突然彼氏に縛ってもいい?って聞かれた女の子って、こんな気分なのかな?不安と期待が拮抗してる。
「や、やだよ、」
一応そうは言ってみたけど、乳首弄られながら、首にチョーカーみたいの付けられた。そこを通すようにして手錠がかけられる。俺は強いて抵抗しなかった。
「ちょっと待ってて。」
「あ、うん、」
客が一旦ベッドを離れ、大きな姿見を持ってきた。薄暗い中に手が使えなくて困ってる俺がそこに映ってる。
「前見て」
「や、あっ」
また後ろから抱きすくめられ、乳首を摘まれる。親指と人差し指で潰すようにされ、思わず声が出た。鏡には手錠をかけられて、男に乳首いじられてる俺がいる。恥ずかしくて顔を逸らした。
「いっ!」
「前、」
そうしたら乳首を思い切り爪で抓られて、いった、客の促すまま前に向き直る。期待で勃起したちんこも丸見え…。その痛い乳首を優しく指の腹で撫でられて、腹ビクビクさせながら喘いだ。
「男に乳首いじられるの、恥ずかしい?」
「や、いやだ、あっ」
乳首を両手でコリコリしながら、客が俺の耳元で囁く。鏡とのコンボで恥ずかしくって堪らなくて、いやだって首を振る。手錠が音を立てる。
「でも見て、こんなに」
「あっ、あっ、んあぁっ、」
片手で顔を鏡に向けさせ、客が俺のちんこをほんの少しさわさわした。もう我慢汁が垂れてる。くすぐったいような焦らし方に脳みそが溶ける。
「はあっ、ん゛ぉっ、あぁっ」
ちんこの先を指の腹でやんわり触られて、興奮に仰け反る。俺は亀頭超弱いから、くすぐったくて堪らない。乳首を激しく、でもちんこは優しく、鏡を見ると体中を男に触られていた。凄くエロかった。
「いあっ、あんっ、あっ、」
「やらしい顔。」
鏡を見ると、俺は頬にキスされながら、緩みきった顔を晒していた。喘ぎが止められなくて手の甲を口に押し当てると、また手をどかされキスされた。横目に鏡を見ると、まるで俺がキスしたいみたいに舌を突き出していた。

「ああっ、あっ」
太ももから腹から、どこもかしこもローションぶっかけられ、ヌルヌルと広げられる。もう鏡から目が離せなかった。すっげエロい。
「はぁ、あんっ、い、いい、」
太ももから内側へマッサージするように、際どいラインを撫でられる。それから腹、胸、首と指が伝っていく。本当にマッサージみたいだけど、触られてたら、それがセクシャルなのだって感じる。
「んちゅ、ちゅう」
上がってきた指先が俺の唇をなぞる。夢中でフェラみたいに吸い付いた。鏡の中の俺はただの男好きだった。
「ああっ、見な、やだ、恥ずかしい、」
客は俺の足を胸側に引き寄せる。それから鏡に向かって俺をM字開脚させ、ケツ周りを指でマッサージし始めた。初めて見た俺のケツ周りは毛だらけで、指で押されると期待で穴はくぱっくぱっと開いたり閉まったりしていた。
「くぱくぱしてる。やらしいここに、指入っちゃうよ。」
「あう、あっ、はぁん、」
撫でていただけの指がケツの中にそっと沈んでいく。俺のケツが客の中指を食べちゃった。俺はもう期待で全身ガクガク、興奮し過ぎて怖い。
「ああっ、ぐっ、そんなにっ、」
前はゆっくりだったのに、今回は激しく中をかき回される。ゆっくりの方が好きだけど、ケツを激しく指で責められてるなんて、鏡で見るとヤバかった。
「ああ゛ーっ!あっ、ひんっ」
客が指入ったまんまの俺のケツに顔を寄せ、中に送りこんだローションを吸い出す。さらに指も中をほじくり返すように動いて、何か出そうだけど、いい。シーツをかきむしりたいのに、手錠が邪魔をする。俺は自分の指を吸ったり噛んだりしながら、不安になるほどの興奮に耐えた。
「あっ、あっ、」
鏡の前で、客が丹念に丹念にちんこを除いて全身リップしてくれる。もう臍でさえも感じた。鏡の中で俺は身をよじりながら、ただ気持ちよさそうだった。脇を太ももを膝裏を撫でていく客の唇が舌が、気持ちよくて。
「俺も、っあ、したい、」
舐められまくるうち、俺も舐めたくて堪らなくなってきた。客の全身、今なら全部舐められる自信があった。
「優しいね、」
客が耳にキスして、…これ好きかも、交代とでも言うようにベッドに仰向けになった。俺は手錠で動き辛いが、我慢出来ず客の唇にむしゃぶりついた。
「んあ、あっ、あ」
「ん、ちゅ、」
めちゃくちゃに涎を交換して、客の耳、首、脇腹と、様にならない責めで舐めた。真似して臍舐めたけど、客の臍は細長くて舌が入らなかった。あれ俺ってでべそ?
「んん、ん、ん、」
また客の真似でちんこはスルーで(仕返しって意図もあるけど)、太ももに唇を這わせ足指をしゃぶった。案外客は肌の触り心地が良くて、ああ、もう俺、したい。我慢出来ない。もっとペロペロしてやりたかったけど、無理だ。
「は、はぁ、っ、」
客のちんこをしゃぶる。手錠で手は使えないから全部口。もどかしい、玉の方を舐めようとすると竿が顔に当たるけど、あんま気にならなかった。涎いっぱい出して、客の金玉からケツの間とか玉とか竿とか、いっぱい舐めた。しゃぶったら、口んなかケツになったみたいに思った。
「うあっ、く、あぁあ゛、」
客のちんこ手コキしながら、俺はもじもじケツを振る。客の目をじっと見て、下唇を口に含んだ。頭がとろとろ、でも一応ある最後の一線。
「なぁに?っんあ、」
「んっ、ん、うあー…」
手錠がカチャカチャなるが、両手で客のちんこを扱く。両手すり合わせるみたいに転がして、2人して我慢比べ。2人して焦らし合いなんて、めちゃくちゃ興奮する。


「あっ、も、無理っ、限界、」
勿論折れたのは俺だった。客の上に座る感じで、自分のケツ穴に客のちんこを押し当てる。熱い、硬い、
「っく、大丈夫?…出来る?」
「は、くう…んん゛…、て、手伝っ…て、」
頑張って乗ったはいいが、なかなかにビビる。案外騎乗位は楽ってミツルさん言ってたけど、ほぼ処女の俺にはけっこう怖い。
「いいよ、息止めないで」
「あふ、んん゛…」
客が俺のケツ掴んだ。俺は恥ずかしいけど、もっと肌をすり合わせたくて、しんどいフリして上半身を客の上に被せた。
「ぐあっ!えっ、ああ゛ぁっ!」
こないだみたいに、ゆっくり入ってくるかと思ったら、上からケツを一気に押さえこまれ、急に強引にぶち込まれた。ちょ、苦し、
「いっぱい、っ、開いてるし、一気にやった方が怖くないよ、」
「いうっ、んっ、んちゅ」
そう抱きしめられて強引にキスされた。うう、もう、でも俺やじゃない、強引なのM心くすぐられる。でもなんか、嘘っぽい。腰を下からゆるゆる動かされて、実はそっちも我慢出来なかったんじゃないの?
「はぁ、ああ゛、あっ!」
「んっ、く、」
下からズパンズパン突き上げられ、突かれる感じたまんない。圧力が下にかかるから、騎乗位いい、気持ちいい、俺もケツを振っていい角度を探す。ケツにゅるにゅるだから、それ以上入ってこないよう締め付ける。うわ、中のほんとにちんこだ。
「っ、体勢変えるよ、」
「はふ、なに、出そう?っあああ゛ー!」
出そうなのかと笑おうとしたら、腰をぬっとり回されつつ抜かれた。抜けるの、ああ、足の痙攣が止まらないうちに、今度は胡座をかいた客の上に、背中を向けた形で挿入される。イコール背面座位。また、角度変わってくる、
「あふ、あっ、いいっ、気持ちいいっ、気持ちいいっ」
「そ?前見て、」
客に頭擦り付けて喘いでたら、顎掴まれ前を向かされた。見ると、足を開かされ、ちんこケツにくわえこんだ俺が鏡に映っていた。
「あぁあ゛っ、やっ、あっ、」
「ほら、入ってる。」
客は持ち直したのか、もう俺主導権を奪えない。ずっぷり入ったケツの縁を指でなぞられて、も、だめ、死んじゃ、

「ああ゛っ、あんっあんっあんっ!いいっ、すごっ」
鏡に向かって四つん這いになってバックから突かれまくって、鏡に映った自分のアヘ顔見られたり、それからそのまま髪掴まれて鏡にキスさせられたり(Mだからちょっと漏れそうなくらいキた)、横から突かれて乳首吸われてイきまくった。濃いっていうか塊みたいな精液出た。最高感じた







「名前、」
まだ前払い分がたくさんあるのに、また厚いのをもらって、それを持て余しながら何となく聞いた。
「名前、何すか。」
「何だと思う?」
年齢ならまだしも。名前をそれで返されたら困る。やっぱり知られたくないのか。でも何かないと不便だし。
「………昭一、とか」
なんとなく似てる芸能人の名前を上げたら、「じゃあ、それで。」だって。適当。

ベッドだとあんなに親しいのに、昭一さんはよく分からない人だ。


おわり






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