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「「「「『……』」」」」
「何レギュラーみたいな顔して座ってんだゴリラァァ!どっからわいて出た!!」
「たぱァ!!」
突然会話に入り込んできたゴリラ、否、近藤さんに沈黙が走った後、お妙さんは張り手を食らわした。
「オイオイ、まだストーカー被害にあってたのか。町奉行に相談した方がいいって」
「あの人が警察らしーんスよ」
『保健所に連絡した方がいいって』
「いやホントにゴリラじゃないから」
すると銀ちゃんの後ろからぞろぞろと怖そうな男達がやって来た。その先頭には沖田さんと土方さんがいるのがわかり男達は真選組だということがわかる。
「オウオウ、ムサい連中がぞろぞろと。何の用ですか?キノコ狩りですか?」
「そこをどけ。そこは毎年真選組が花見をする際に使う特別席だ」
「どーゆー言い掛かりだ?どこでも同じだろーが」
「同じじゃねぇ。そこから見える桜は格別なんだよ。なァ、みんな?」
土方さんが皆の方へ振り返ると真選組の皆はだるそうに「酒が飲めりゃどこでもいい」と全然意見が違う。
『あれ?土方さん?』
「っうるせェェ!ホントは俺もどーでもいいんだがコイツのために場所変更しなきゃならねーのが気にくわねー!」
「まァ、とにかくそーゆうことなんだ」
お妙さんに散々に殴られ鼻血を出している近藤さんが土方さんの隣に移動した。
「こちらも毎年恒例の行事なんでおいそれと変更できん。お妙さんだけ残して去ってもらおーか」
「いやお妙さんごと去ってもらおーか」
「いやお妙さんはダメだってば」
「俺はなまえさんを指名しまさァ」
「キャバクラじゃねーんだよ」