３



「なんだ。家賃払いに来たのかィ。お前、こちとら夜の蝶だからよォ。昼間は活動停止してるっつったろ」

「……いやいや。これはないよな」
「ナイナイ」
「綾乃ってツラじゃねーもんな」

お登勢さんがお店の前で銀ちゃんと話していると銀ちゃんと神楽ちゃんは何かぶつぶつ呟き笑い出した。






「なんで私の本名しってんだィ？」
『あれ、銀ちゃん達知らなかったの？』

私達の言葉に数秒固まっていた銀ちゃんたちが今度は驚いてパニックになっていた。(騒がしい人達だな)

「ウソつくんじゃねェェェババァ！おめーが綾乃のわけねーだろ！！」
『え、何で怒ってんの？』
「百歩譲っても上に「宇宙戦艦」がつくよ！」
「オイぃぃぃ！メカ扱いかァァ！！」
『ちょっとお登勢さんを馬鹿にしないでよ！せめて「宇宙」は抜いて！』
「そういう問題じゃねーよ！…お登勢ってのは源氏名よ。私の本名は寺田綾乃っていうんだィ」



お登勢さんの言葉に怒った顔からやる気の無くなった顔になった銀ちゃん。

「なんかやる気なくなっちゃったなオイ」
『アンタたち、何しに来たの？』