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冗談のない私の表情を沖田さんは黙ってみると銀ちゃんたちへと視線を戻した。肩を切られた銀ちゃんは鞘から刀を抜くと土方さんが一気に銀ちゃんへと走る。力強く振りかかったが、銀ちゃんはそれを避け、土方さん目掛けて刀を振り下ろした。
『ほら、負けません』
「…面白ェ人だ。俺も一戦交えたくなりました」
『市民と闘りあうなんて上司の許可が必要なんじゃないですか?ねェ?』
沖田さんが笑ったのを見て私は後ろを振り向いた。そこには土方さんと沖田さんの上司、お妙さんのストーカーである近藤さんが立っていた。
「やめとけ。お前でもキツいぞ総悟。アイツは目の前で刃を合わせていても全然別のところで勝手に戦ってるよーな男なんだよ。勝ちも負けも浄も不浄も超えたところでな」
『フフ、バカですけどね』
近藤さんの言葉に妙に納得した私は銀ちゃんの元へと向かった。