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「ん?おォ、なまえもいるじゃか。どうだい、この鮮やかな手ぐ…ちゃぶァ!」
どうやら木刀を厠で削ったらしい。銀ちゃんは橋の上にいる私たちにどや顔で近付いてきた。その瞬間に私たちは一気に銀ちゃんの上に飛び降りた。
「あんな事までして勝って嬉しいんですか卑怯者!」
「見損なったヨ!」
『どうせこんな事だろうと思ったけどやっぱ最低〜』
「もう帰る。二度と私の前に現れないで」
「暫く休暇もらいます」
一通り殴り終えた新八くんと神楽ちゃんは銀ちゃんをその場に残してさっさと帰っていった。それを見ていた私はしゃがみ込み銀ちゃんを覗きこんだ。
『馬鹿だねぇ』
「…なんでこんなに惨めな気分?」
『自業自得なんじゃない?』
「姉ちゃん護ってやったのにおかしいだろ。…くそ、オイなまえ、肩貸せ」
『やだ。銀ちゃん泥まみれ』
「どこまで陥れさせんだお前らは」