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「ぎっ…銀さーん!なまえちゃーん!」
「銀ちゃんなまえっ…さよ〜なら〜!」
爆弾からひとまず逃れた新八くんと神楽ちゃんは私たちが落ちた方へと叫んでいた。(…神楽ちゃん、後で覚えとけよ)
「…オイオイ、お前、助かったから良かったけど、死んでたらどーすんだよ」
『…そんときはそんときでしょ』
私と銀ちゃんは落ちていく中、何とか建物に垂れていた幕にしがみつき、助かった。私の呑気な言葉に銀ちゃんは笑った。
「…あんま無茶すんじゃねーよ。心配すんだろ」
『…えへへ』
銀ちゃんは体にしがみつく私を片手で抱き寄せると少し腕の力を強めた。
「お前が死んだらクソババアに殺される」
『…そっちの心配かいィ!落ちろ天パ野郎がァァ!』
「ちょっ冗談だって!なまえちゃんん!落ちたらマジで死ぬから!」
『死ねェェ!!』
「…総悟」
「なんですかィ、土方さん。漏れそうなんですかィ?厠ならあっちに…」
「違うわァ!…あの女、確かに面白いな」
「…でしょ」