Rocky and Funny!! | ナノ






ガラガラ、と回る飾りが天井でゆらゆらと揺れ、その下にはパンダの乗り物に跨る赤ん坊がジッとそれを見つめていた。

「なんかこんなんあった方がいいだろ。ったく世話の焼かせるガキだよ」
『(ホント素直じゃないんだから…)』

ミルクを買いに行ったはずが、何故か赤ん坊の玩具が9割を占めていた。私は先程の玩具を選ぶ楽しそうなお登勢さんを思い出しながら、呆れる様に小さく息を吐いた。

「全クデスネ。ダカラ嫌イナンデスヨ、ガキハ」
『キャサリンも赤ん坊嫌い?(お登勢さんはまァ、何だかんだ可愛いみたいだけど)こんなに可愛いのに』
「コンナ猿ミタイナノドコガ可愛インデスカ」
「おめーにだけは言われたくねェだろうな」
「ベロベロバー」
「なんだァ?全然笑わないなァ」
『新八くんが眼鏡外せば笑うよきっと』
「どーいう心理ですかソレ?」
「よーしよし。金時、お前は親父みたいな人間になっちゃダメだよ」
「万時、こっち向いて。万時」
「銀楽、お母さんだヨ。銀楽」
「坂田。アホノ坂田」
『それ名前じゃなくね?』

結局何だかんだ言いながら、キャサリンも皆もすっかり赤ん坊にメロメロになっているようで、周りで笑かそうと必死に喋りかけたり、変顔をしたりとあやす事に夢中になっていた。


『…ん?おわっ!銀ちゃん、どーしたの…』


ふと、後ろに気配を感じて振り返れば、銀ちゃんが私のすぐ傍に立ち尽くしていて思わず肩を跳ねあげて話しかけるや否や。



ガッ!



『えっ!?ちょっ…!』
「なまえさん!?」
「あっ銀楽!!」
「オイ!銀時!どこ行くんだィ!!」

銀ちゃんは勢いよく私の腕を掴み、更に赤ん坊をパンダの乗り物毎抱えると、一目散に家から飛び出し走り出した。(何なの一体…!?)





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