Rocky and Funny!! | ナノ






ガラリと戸を開けると、先程外に出かけた銀ちゃんが何故かそこにいた。そして、何かを抱きかかえているかと思いきや、銀ちゃんにそっくりな子供がそこにいた。

『…んん?』
「銀さん…アンタまさか」
「銀ちゃんそっくりアルヨ。アンタまさか」
「待て。お前らよく聞け。違うんだ。コレまじで違うからよく聞いて」


「「『……』」」」


再び私達は顔を見合わせた。

「腐ってる」
「腐ってるね」
『うっ…ぐすっ…銀ちゃんまで腐った人間だったなんて…』

新八くん達は、自分の顔そっくりな子供を抱いている銀ちゃんに軽蔑の目を送っており、私は泣き真似をし始めた。そんな私達に銀ちゃんは汗をだらだら流しながら子供を見つめている。

「いい加減な男とは思っていたけどその辺に種まいて女ほったらかして生きていけるような性根の腐った奴とは思わなかったよ」
「だから身に覚えがねェって言ってんだろ」
『覚えてないなんて最低だよ…うゥっ…』
「だから違うって!あッ!もしかして俺となまえの子供じゃ『銀ちゃんのバカァァ!!』ぐほォッ!!」


ドゴッ!!


「身に覚えがないならなんで拾ってきたんですか」
「…だからお前、普通家の前に赤ん坊が落ちてんのにほったらかして帰ってくる奴がいんのか?」
『何とぼけてんのよ。やましい事があるから連れ帰ってきたんじゃないのー?(ニヤニヤ)』
「オイお前さっきまでガン泣きしてたんじゃねーのか。何でそんなケロッとしてんだ」
「なまえさんの言う通りですよ。それにこのクリンクリンの猫っ毛、ふてぶてしい相貌…明らかに銀さんの遺伝じゃないですか」
「俺は天パの伝統者か?俺だったら子供にこんな重荷は背負わさねー。遺伝子を捻じ曲げてでもサラッサラヘアーのガキを作る」
『じゃあ遺伝には逆らえなかったんだね』
「オイ人の話最初から聞いてなかったのか」


「……」


私達が話し合っている間、赤ん坊が珍しいのかじーっと見つめていた神楽ちゃんが、銀ちゃんから赤ん坊を奪い取った。

「もう大声出さないでヨ。子供が泣いちゃうでしょ。ね?シルバーJフォックス」
「ちょっ…オイオイ、やめてくんない?その名前やめてくんない?」
『シルバーJフェッ…フォックスなんて名前ついてるって事は、やっぱり銀ちゃんの子供なんだ…ぐすっ』
「オイ今噛んだろ。とにかく、大方定春の時と同じパターンだろ。万事屋ときいて、何でもしてくれると勘違いした誰かが置いていきやがったんだ。迷惑な話だぜ。なんとか親探しださねーとな」
「「「「『……』」」」」

ゴホンと咳払いをして、切り替えた銀ちゃんに一瞬私達は白々しい目で銀ちゃんを見ると、すぐに赤ん坊へと目を移した。

「天パが責任逃れしようとしてましゅよ〜。諦めの悪いパパでしゅね〜。ね?銀楽」
「やめてくんない!その落語家みたいな名前やめてくんない!!」
『ていうかその名前って…まさか神楽ちゃんとっ…え、えっ…!?』
「深読みしちゃダメだから!!!絶対ェにない事想像したらダメだから!!」





×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -