Rocky and Funny!! | ナノ


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ガゴッ!!



『いまいち状況が理解出来ないけど…とりあえずあの人達が笛を吹き終わるまでの時間を作ればいいの?』

「!なまえちゃん…!!」
「なまえ!…ああ、そういう…こった!」

定春の前足が新八くん目掛けて振り下ろされた瞬間、私は木刀を手に取ると、素早く新八くんの前へと走り出た。銀ちゃんも同じように新八くんの目の前へと勇み立つと二人で定春の前足を制止させた。

「定春ぅぅ!!おいたも大概に…」

銀ちゃんは勢いよく木刀で定春の前足をはじくと一気に木刀を後ろへ振り上げた。



「銀ちゃん!やめてェ!!」



「……!」



ドカッ!!!



「ぎっ…」
『銀ちゃん!!!』

「銀ちゃーん!」
「銀さーん!」

銀ちゃんの動きが止まったと思えば、定春が銀ちゃんを叩き飛ばした。私は急いで銀ちゃんの元へと駆け寄った。

『大丈夫!?銀ちゃん』
「ガハッ…くそったれ…妙なモンが見えやがる」
『……』

私ですら、きっと定春を攻撃するなんて事は出来ないのだから、ずっと傍で一緒に過ごしてきた銀ちゃん達は絶対に定春を傷つける事なんて出来ない。だが、誰かが動きを止めなければ…。(私が…定春を)そう思った私は、グッと唾を飲み込むと意を決した。

『銀ちゃん…定春は私が』
「っ危ねェなまえ!!」

『!?』

銀ちゃんに駆け寄り定春に背を向けていた私は、何が何だかわからなかった。恐らく、定春に襲われそうになった私をその場から強く押し払い、避けようとした銀ちゃんもその場から強く飛んだ。



「!!うおっ!あぶねっ!!」



ドンッ!!

「ぶわっ!!」



何とか、定春の攻撃を避け切った銀ちゃんだが、避けた先には巫女の女達がいた。私は再び銀ちゃんの元へと駆け寄った。

『銀ちゃん大丈夫!?ごめんね、私が余所見していたばっかりに!』
「ちょっとォォ!!何すんのよォ!また呪文が途中で途切れちゃったじゃないのよぉ!」
「銀さーん!大丈夫ですかァ!?」

新八くんもやってきて、銀ちゃんと、銀ちゃんと一緒に倒れ込み暫く起き上がれなかった巫女の一人を私達は見下ろした。



「「ピー」」





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