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げしっ!!
ガシャァンッ!!
バズーカが放たれる。
その直前に、定春が前足で思い切りパトカーを払いのけた。今の定春の力ではパトカーはいとも簡単に吹き飛ばされ、豪快な音を立ててサイドから地面へと崩れ落ちた。(た、助かったっちゃあ、助かったけど…)
「ギャハハハハ!!お前があばよ!」
『ちょっとちょっと…一応ケーサツなんだしこんな事したらタダじゃすまないんじゃ…』
「心配しなさんな。捕まるとしてもこのチャイナ娘だけでさァ」
「なにィィィ!!」
『(あ、あの状況で生きてたのか)』
パトカーもろともタダでは済まないといった状況で、沖田さんはいつの間にか定春の足下にしがみついていた。
「この人でなしが!離すアル!サディスト!」
「サディストはてめーでィ」
『た、確かに…』
神楽ちゃんは足にしがみついていた沖田さんを容赦なく足蹴にし、定春から振り落とそうとしていた。
「オーイ、総悟。あぶねーぞ」
その時、また聞き慣れた声が今度は前方から聞こえてきた。
『…土方さん?』
私達が前を見遣るとそこにはバズーカを背負った真選組の隊員を何人も引き連れた土方さんが口の端を吊り上げこっちを見ていた。(まさか…!)
『え…ちょ、仮にも同じ真選組の沖田さんいるんだから、本当に撃つ訳無いよね?え、撃たないよね…?』
「撃てェェェェ!!!」
『うそ…うそうそ!?』
バゴォォッ!!!!
「土方ァァ!!コノヤロォォ!!」
ドォンッ!!!