Rocky and Funny!! | ナノ






桂さんの評価はBに終わり、今度は神楽ちゃんが参戦する事となった。

「カレーニンジャーの仇は私が討つネ」
『(何の仇?)』
「神楽ちゃん、あなたはエロ本買っていい年じゃないからジャンプ買ってきなさい」
「よっしゃァァ!」

気合い十分に神楽ちゃんは地面に這いつくばり匍匐前進で本屋へと向かっていった。

「おっ忍者っぽい!忍者っぽいよ」
「ヤル気満々だな」
『神楽ちゃん、こんなん好きだからね〜』
「うォ〜ノリノリですよ!」
「いいから早く買ってこいっつーんだよ」
『神楽ちゃんも遊びたい年頃なんだから』
「…アレ、戻ってきましたよ。どーしたんだろ?」
「ん?泣いてんのか?」
『ん?何か服について…』



「銀ちゃーん。道に犬のウンコ落ちてた…どうしよう…」
「「『ぎゃああああ!!!』」」



匍匐前進に調子がついたのかシャカシャカと左右前後へ俊敏に動いていた神楽ちゃんが突然ふらりと立ち上がりこちらへと戻ってきた。

服に茶色い物体をつけて。




「しょーがねーな。俺がやるしかねーか」

神楽ちゃんの服の物体はきっと先程桂さんがこぼしたカレーだろうと信じ、一件落着すれば(させて)、結局さっちゃんから課せられた試練を皆が成功できないでいると銀ちゃんが顔を強張らせ一歩前へと歩みでた。

「こう見えてもガキの頃は忍者ゴッコとかやってたんだぜ」
「頑張って銀サン」

銀ちゃんがコキコキと手を鳴らしながら本屋へと向かっていく。さて、成功するのかどうなるかと皆で銀ちゃんを追い本屋へと視線を移すとそこには銀ちゃんの姿が見当たらなかった。

「…アレ、どこいったんですか銀さん?」
『おかしーな、今まさに本屋に…』



ガタガタッ



「「「『……』」」」

キョロキョロと辺りを見回すと、不審な音を鳴らしながらゴミ箱が本屋へと向かっていくのが視界に映った。

「「「『汚なっ!!』」」」

「いえ、汚くなんかないわ。あれは『隠れ身』という立派な忍法の一つ。さすが銀サン発想が違うわ」
「「なんか甘くねェ!?贔屓だよ贔屓!」」
「何?文句あんのダブルカレー」
「ダブルカレーってなんだ?好きで着ている訳ではないわァ!」
「言っとくけどねェ、それ黄色い布地で出来てんじゃないから。黄ばんだ白いカーテンで作った奴だから。キバニンジャー」
「貴様、そこになおれ。叩き斬ってくれる」
「やめろカレー!司令に逆らうなアル!」
「しかしリーダー!」
「なまえも止めるの手伝うアル!」

とりあえず、あまり仲間だと思われたくない一心で少し皆から距離をとり銀ちゃんの方へと視線を向けると、先程まで本屋の目の前にあったゴミ箱(銀ちゃん)がいつの間にか消えていた。

『アレ…?』
「どうしたの?…アレ、銀さんは?」

どこに行ったのだと、私が声を漏らせば、皆もそれに気付きキョロキョロと辺りを見回していれば本屋の横に止まっていた車からメキメキっと何かを破壊するような音が聞こえている事に気がついた。(まさか…)





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