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私と土方さんはバズーカを構えると一気にぶっ放した。それは見事にヘリのプロペラへと命中すれば、ヘリはバランスを崩し宙をさまよい始める。
「うおっ!プロペラがっ…」
「あああああ!!」
松平さんと近藤さんと沖田さんは無惨にもヘリと共に海へと落ちていった。(流石にやりすぎたような気がする)
『…生きてますかね?』
「あんなんで死ぬタマじゃねーよアイツらは」
土方さんはそう言うとバズーカの砲口に息を吹くと格好よく栗子さん達に背を向けた。
「二人いつまでも仲良くやりな」
『二人ともお似合いですよ』
「じゃあな」
『(…アレ。そう言えばここからどーやって降りるんだろう)』
私が疑問を抱いていると土方さんが小さく笑った。
「惚れたはれたも悪かねーかもな」
『…でしょう?』
そんな土方さんに私も笑い返す。さ、後は土方さんが考えてくれているだろう、と観覧車から降りようと提案するべく、口を開いた。
『さて…』
「待って下さいませ!マヨラ13様!」
「『!』」
すると、突然栗子さんが土方さんを呼んだ。
「あのォ!もうこんな脱糞ヤローとは別れるでございますから私と付き合ってもらえないでございまするか!!」
「『……』」
ごめんなさい土方さん。
やっぱり、愛なんて、存在しないのかも…。
「『…せーの』」
ドボォンッ!
私と土方さんは栗子さんの言葉に屋根から体勢を崩し海へと落ちていった。