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「で?どうしよーってんだ、トシ」
「まァ見ててくれ。総悟。オイ、総悟。…総悟?オイ、どこ行っ…」
「なまえさん、お化け屋敷行きやしょう」
『え〜怖そうじゃないですか?』
「大丈夫でさァ、怖いなら俺に抱きついててく「総悟ォォォ!!」」
「七兵衛様、私アレに乗りたいでございまする」
沖田さんにお化け屋敷に誘われるや否や、引っぺがされた沖田さんは拗ねた顔をしていた。(まァ、一応仕事?中だしね…)なんて思っていれば、コーヒーカップを後にした栗子さんがジェットコースターを見ながら言葉を発した。だが、栗子さんの彼氏、七兵衛はあまり乗り気ではない。
「一人で乗ってこいって。俺見ててやるからさァ」
「一緒に乗りましょうでございまする」
「えー、だってェ」
「ガタガタ言わずに早く乗れや。ホルスタイン野郎」
「!」
「騒いだら穴がもう一つ増えるぜィ」
気を取り直して、土方さんの作戦とは沖田さんドS作戦。沖田さんは栗子さんにバレように人混みに紛れ背後につき、小さい声で七兵衛を脅す。七兵衛はそんな沖田さんに殺気を感じているのか一気に顔を青ざめる。
「?七兵衛様?」
「いや…あの…やっぱ乗るか、一緒に」
「マジでござりまするかァァ!!」
「オイ、ホントに大丈夫なのか。こんなんで?」
「大丈夫だ。総悟は人を虐めるのが趣味の超ド級Sだぞ」
『そんな人が真選組でいいんですか?』
私達は栗子さん達とその背後を歩く沖田さんの後ろを心配そうについていき、ジェットコースターへと乗り込んだ。
『土方さん、コレどんな乗り物なんですか?走っていって椅子が吹っ飛ぶ感じですか?』
「お前どんなの想像してんだ?吹っ飛びたいのか?死にたいのか?」