Rocky and Funny!! | ナノ






遊園地には沢山の人がいる。家族連れや、友達同士、恋人達。その中に楽しそうに笑う栗子さんと彼氏。そして、それを後から追う物騒な恰好をした警察庁長官とその部下である近藤さんと沖田さん。

「野郎…やりやがるな、コレを選ぶたァ。馬が上下に動くもんだから狙いが定まらねェ。なんか気持ち悪くなってきた」
「オイ、それよりいつになったらコレ奴等に追い付けるんだ。距離が一向に縮まらねーぞ」



「縮まるかァァ!これメリーゴーランドだぞ!!この土台ごと一緒に回ってんだよ!永遠に回り続けろバーカ!!」
『土方さん、子供が見てますよ』



そして、松平さん達を止めようと土方さんと私は皆が乗るメリーゴーランドに乗っていた。

「メリーとパント?なんだそれ?遊園地なんて来た事ねーからよくわかんねーよ」
『松平さんも初めてなんですか!?私もなんです。だからずっと来たかったんです!』
「…お前、まさか本当の目的はそれか?」
『(ハッ…!)そ、そそそそんな訳ありませんよ』
「わかりやすくどもってんぞ。…とにかく、早まった事すんじゃねーぞ。要はあの二人の仲を引き裂けばいいんだろ?他に方法はいくらでもあるだろ」
「なんだよお前。仲間に入りてーのか?殺し屋同盟に入りたいのか?」
『なんだ。土方さんも目的違うじゃないですか〜』
「ちげーよ!おめーらが血迷った事しねーか見張りにきたんだろーが!つか総悟、テメーなんで俺に銃向けてんだ」
「(なまえさんと)馬車に乗ってるからでさァ」
「意味わかんねーよ!」
『あっ二人移動しますよ!次は何でしょうね!?』
「お前楽しんでるだけだろ」



栗子さんと彼氏はメリーゴーランドを降り、今度はコーヒーカップへと乗り込んだ。

「ともかく俺はあんたらみてーに外見だけであの男の人間性まで否定する気にはなれねーよ」
「どー見ても悪い男だろアレ!だって穴だらけだよ!人間って元々穴だらけじゃん!そこに自ら穴を開ける意味がわからん!」
「お前が言ってる意味もわかんねーよ」
『きゃー!目が回るゥゥ!』
「オイぃぃ!静かにしろォ!おめーはホントに楽しみに来ただけだな!」


「とっつァん…ああいう年頃はねェ、ちょいと悪そうなカブキ者にコロッといっちまうもんでさァ。そいでちょいとヤケドして大人になってくんですよ」
「総悟、お前年幾つ?」
「オイ、おじさんはこんなに悪そーな顔してるのにモテた試しがねーんだけどどーしてくれんだ」
「アンタの場合全身の80%焼けただれそうだから」
『土方さんんん!コレどーやって止めるんですかァァ!!』
「わかったから。楽しいのはわかったら静かにしてくれ。とにかく、良くも悪くも愛だの恋だのは幻想って事さ。あー気持ち悪ィ」
『ここで吐かないで下さいね』
「そーいうとこ冷静だなオイ!まァ、あんたの娘もあの男にあらぬ幻想を抱いてるようだが、そいつが壊れりゃ夢から醒めるだろ。幸いここはうってつけだぜ」
『あっ二人コーヒーカップ降りましたよ』
「よし。俺に作戦がある。急ぐぞ」

コーヒーカップを降りた栗子さん達を見て私達も後を急いだ。






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