Rocky and Funny!! | ナノ






「おー栗子。ワリィワリィ。待ったァ?」
「いえ、私も今来たところでございまする。全然待ってませんでございまする」
「あ、なんだよ。よかった〜。実は電車がさァ〜…」



「…野郎。ふざけやがって。栗子はなァ、てめーが来るのを一時間も待ってたんだよバカヤロー。どーしてくれんだ。俺が手塩にかけて育てた娘の人生を一時間も無駄にしてくれやがって。残りの人生全てで償ってもらおう。オイ、トシ!お前ちょっと土台になれ」




「待たんかィィ!!」




『……』

木を隠すなら森の中。

(いや確かにそうだけど)

私は強制的に松平さんに連れられ大江戸遊園地へと来ていた。何でも、今朝松平さんが真選組へとやって来て奴が動くと言われ土方さん達も同行し今に至ったらしいが、まさかこんな所に来るとは思わなかった。

「お前、何ィィィ!?奴ってアレかァァ!?娘の彼氏ィィ!?」
「彼氏じゃねェェ!認めねーよあんなチャラ男!パパは絶対認めねーよ!」
「やかましーわ!俺はお前を警察庁長官なんて絶対認めねーよ!」
「土方さん、俺もアンタが真選組副長なんて絶対認めねーよ!」
「総悟ォ!おめーは黙ってろ!」


土方さんも、まさか娘のデートを邪魔する為に連れて来られたとは思っていなかったらしく(まァ思わない)案の定酷く怒っていた。

「冗談じゃねェ。こっちは仕事休んでまで来てやったってのに娘のデート邪魔するだァ?」
「なまえさんを連れて来たのは、ヤローだけで遊園地なんて怪しまれるっていう考えでだったんですねィ。さすがとっつァんだ」
「だからおめーは黙ってろ。兎に角やってられねェ、帰る」
「オイ、待て。俺がいつデートの邪魔をしろと頼んだ。俺はただあの男を抹殺してほしいだけだ」
「もっと出来るか」
「あんなチャラ男が栗子を幸せに出来ると思うか?いや俺だってなァ、娘の好きになった奴は認めてやりてーよ。悩んで…色々考えた…。それで…抹殺しかねーなっていう結論に…」
「色々考えすぎだろ!!」
『それはしょうがないですね…』
「しょうがなくねーよ!マフィアかお前は!」
「警察なんて殆どマフィアみたいなモンだよ」
『えっそうなんですか!?』
「長官がとんでもねー事言ったよ。なまえもこいつの言うことを鵜呑みにするな」
『土方さん今、長官の事こいつって言いませんでした?』






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