3 神楽 side
「こんばんは〜」
『あ、お妙さん』
アネゴ!!
そこに現れたのは何故かチャイナドレスを着た姉御だった。(姉御がいる事によってきっと私の話が戻ってくるに違いないネ)
「姉上、なんですかその格好?」
『可愛い〜』
「アラありがとう。今私の店チャイナ娘強化月間で皆チャイナ服着て仕事してるのよ」
「チャイナ娘強化月間ってなんですか?何が強化されるんですか?」
「男の妄想よ。どーかしら銀さん?」
「ヤベーよ。この年で星になっちゃうの俺いやだよ」
『あ、今銀ちゃんに喋りかけても無駄だよ』
「理由は聞いてやるな」
「…まァ、そんなに神楽ちゃんの事を…。御免なさい。思い出させるような事して」
!そーそーその話!さすが姉御アル。
やはり、他の皆とは違う。(なまえもそういうタイプだけど銀ちゃんに流される傾向があるからネ)姉御はそう言った後、机に持っていた物を置くとガサガサと中の物を取りだし始めた。
「神楽ちゃんがいなくなったって聞いたものだから皆寂しがってると思って今日はコレ持ってきたんです」
…ん?
何だ、アレは?
「こーゆう時はコレ!飲んで忘れましょ」
姉御が取り出した物は、大きな瓶のお酒。
…アレ?姉御?
「うおっ!コレ高い酒だよ。どーしたの?」
「お店からパク…貰ってきたんです〜」
違う…違うヨ。
忘れる?忘れちゃうの?
「忘れる事で前に進める事だってあるでしょ。嫌な事はアルコールと一緒に流しましょう。ねっ銀さん?」
嫌な事?嫌な事アルか?
『そーそー』
なまえ、肯定するんじゃないヨ。
「いや無理だろコレ。だって常に俺の股にぶらさがってる訳だからね」
オメーは股の事しか頭にないアルか。
「まァアイツだったら元気にやってくさ。生きてりゃまた会えるよ」
「どーぞ」
「あ、スンマセン」
ババア、誰も聞いてねェよ。
「私的ニハイナクナッテ清々シテマース」
なんだとメス豚。
「前カラ私トキャラガカブッテル思イマシタ」
かぶるかァァ!!
「カワイラシイ外人キャラミタイナ」
「いやお前可愛くねーから」
よく言ったマダオ。
でも今はそんな話どーでもいいヨ。
「私はやっぱり寂しい」