Rocky and Funny!! | ナノ






私達とのやり取りですっかり疲れた弟は気を取り直すと、幾松さんと話を進めていく。話を聞けば、弟と男達は攘夷志士だと嘘つき、明里屋の金蔵を襲撃したらしい。(アララ、本物を前にして大層なお話だこと)

「国を救うという大事の前では強盗なんざ小事よ。俺達攘夷志士には金が必要なんだよ!」




パン!




幾松さんは下品に笑う弟を思いきり引っ叩いた。

「何が攘夷志士だァ!?金が欲しいだけのゴロツキがカッコつけてんじゃないよ!外で屯してる真選組もアンタらなんか相手にもしてないだろーよ小物が!だから嫌いなんだよ、あんたらみたいな連中!あんたらみたいのがいなければ大吾も…」

幾松さんは叫び、次第に目に涙を浮かべていた。そんな幾松さんを見た私と桂さんは再び顔を見合わせた。

「このアマッ…!」

『お待たせしました〜』
「メインディッシュお持ちしました」
「うるせーんだよ!あっち行っ…ってまたチャーハンんん!?メインディッシュもチャーハン!?」
『エビチャーハンです』
「デザートの方は冷えたボソボソのチャーハンになっております」
「チャーハン三昧じゃねーか!!何ィ!?そのチャーハンへのあくなき執念は!?どこから沸いてくるの!?…はうっ!!」

すると突然、男達がお腹を抱え、床に膝をついた。やっと効いてきたみたいだ。男達は冷や汗をかきながら厠へと向かう。が、残念ながら厠には桂さんが入っていた。

「チャ…チャーハンに何か入れたな!チキショオオオ!覚えてろ!ぐおっ!!」
「あっヤベ…コレッ…あ゛あ゛あ゛あ゛」







「「『……』」」」







男達は店を後にした。私達はそれを見ると顔を見合わせ、口元を吊り上げた。






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