Rocky and Funny!! | ナノ






「どうせこれ以上悪くなる事なんてないんですからやってもらいましょうよ」
『お金は坂本さんが払ってくれてるみたいだしね』

話は落ち着き私と新八くんが銀ちゃんにそう言うと銀ちゃんは突然床にあった金槌を手に取り「茂吉」という大工の話を話始めた。茂吉が言うには、よく喋る職人にロクな奴はいないらしい。その言葉を借り銀ちゃんはウンケイとカイケイを挑発するように金槌を投げ渡した。(銀ちゃん大工に知り合いいたんだ)






翌日。
外から二階を見上げると私達は口を開けたまま呆然と立ち尽くしていた。万事屋銀ちゃんがまるで何事もなかったかのように元に戻っている。

「ス…スゴイ…。1日であの大穴が…」

私達は急いで家の中へと駆け込んだ。中も当然、綺麗に修復されており文句なしの出来映えだった。

「見さらせ。中も完璧だ」
「これが宇宙一の大工の腕よ」
「スゴイ。ホントにスゴ腕の大工だったんだ」
『掃除してなかった分、前より綺麗になったんじゃない?ねェ、銀ちゃん?』
「やりましたね。これで営業再開出来ますよ」



「……なんか違ーな」
「「あ?」」
『?銀ちゃん?』

すると、突然銀ちゃんが言葉を発した。そんな銀ちゃんに私は部屋を見渡すがどこも以前と変わりはない。当然、ウンケイとカイケイも銀ちゃんの言葉に顔をしかめた。

「万事屋ってよォ、こんなに寂しかったっけ?」
「オイ、妙ないちゃもんつけるなよ。元の形はいじってないぞ」
「いやいやいやいや。そーゆんじゃねーんだよ。なんか足んねーんだよ。えーと…あっそうだ」

銀ちゃんは部屋をぐるりと見渡し、ふ、と天井を見上げて声を上げた。




「なーんか淋しいと思ったら、ここにシャンデリアがねーんだよ」




…ああ、そーゆーこと。
私は銀ちゃんの考えが読めると呆れて心の中でため息をついた。






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