Rocky and Funny!! | ナノ


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斗夢は勢いよく信者達の中へと蹴られ落ち、信者達は斗夢に群がり殴り始めた。花子さんはそれを見て口を開いた。

「アイツも、ウチらと同じかも知れへんな。夢に溺れて何も見えへんなってもうた、哀しい男や」
「…そうね。ただ違うのは、溺れた時に助けてくれる誰かが、仲間がいるかどうかって事じゃない?…だから、私が溺れた時はお願いね」
「お妙ちゃん…」

ニッコリと笑ったお妙さんに花子さんも笑い返した。そしてぎゅっと手を繋いだ。

「当たり前や。次は大阪の人情を見せたるで」





私はそれを見て少し羨ましく思えた。ずっと女の子の友情に憧れていた。(神楽ちゃんやお妙さんは私の事友達って思ってくれてるのかなー)少し切ない気持ちを抱いていると突然腕を引っ張られた。

『!お妙さん、花子さん…?』
「何してんねん。なまえさんもやで!」
『…え?』
「友達なんだから困った時はお互い様よ」
『!わ…私が友達でいいんですか?』

「何言うてんの」
「もう友達じゃない」

『!!』





二人の言葉に、目の奥が熱くなった。ああ、そうか。友達ってなるものじゃなくてなってるものなんだ。私はぐっと涙が出ないようにこらえてニッコリと笑った。

『うん!』






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