Rocky and Funny!! | ナノ






ボコボコにされた花子さんと、ボコボコにした新八くんとお妙さんは斗夢の所へと向かった。私はそろそろ二人の目を覚ましてやろう、と立ち上がると銀ちゃんが厠へと向かっていくのが見えた。(今の顔…もしかして)

「いででで!ヤベッ!これ絶対ハゲる!」


『サラサラヘアーよりマシなんじゃない?』
「!オイオイ、ここ男子便所だぞ」

私は銀ちゃんの後を追いかけて厠へとやってくると、銀ちゃんは頭にくっついていたサラサラヘアーのカツラを必死に剥がしていた。やはり銀ちゃんは端から信者ではなかったようだ。

『大方接着剤で着けてたんでしょうよ』
「あァ。しかしあんな一瞬でここまでやるたァ一体どうやって…」
「銀ちゃん!」
『あ、神楽ちゃん』
「だからここ男子便所だって」


「やっぱりイカサマだったアルか。銀ちゃんスッカリ宗教にハマってしまった思ったアル」
「俺が宗教なんぞ信じる程信心深いと思ったか?どうせやるならこんなトコ潰してやろーと思ってな。探り入れてたんだよ」
『あらら、格好良い事言っちゃって』
「わ、私もネ。探り入れる為に騙されたフリしたアル。ごはんですよ如きでそんな」
『神楽ちゃん…アンタもしかして』
「ホッホントだヨ!」
「『…ハイハイ、わかったわかった』」

神楽ちゃんの言葉に私と銀ちゃんが白い目で見ていると、神楽ちゃんはムキになって斗夢の情報を話始めた。
どうやら斗夢が私達に見せたものは何度か披露しているみたいで、それがどれもこれもショボい夢ばかりだそう。

「なるほどな〜。事前に信者から夢を聞いてりゃ何とでもなるわけか…」
『問題はどーやって銀ちゃんにカツラを被せて神楽ちゃんの頭にご飯を出したかだね』
「目に見えねー程素早い奴の仕業とか。…まさかな」
「忍者アル!私テレビで見たよ」
『あーそれあるかも』
「お前らそんなベタな…」



ジャバアア



私達が話しているといつからいたのか。厠の個室の扉が開き、中から忍者の格好をした男が出てきた。男は私達の話を聞いていなかったのか、ケツを押さえながら私達の間をすり抜けて出て行った。

「「『……』」」

私達はそれを目で追った。(…え、まじで?)






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