Rocky and Funny!! | ナノ






あれから銀ちゃんと新八くんは、お妙さんにボコボコにされた後、ハーゲンダッツ100個買うまで帰ってくるなと家を追い出されてしまった。(…絶対お妙さんには逆らわないでおこう)

「ごめんなさいね。ハーゲンダッツで花子ちゃんにも元気出してもらおうと思ったんだけど…」
「私、散々止めたネ。全くしょーがない奴等アル」
『…スイマセン(全部神楽ちゃんのせいな気がする)』
「まァ鍋もいいんじゃない。食べて下さいな」
『いやコレ鍋じゃないんです兵器なんです』


「……」


先ほどからお妙さんが話しかけるも、客人である花子さんはずっと黙り込み俯いていた。何でもお妙さんが帰る途中に川に身を投げようとしていた所を連れてきたらしい。

「お鍋はお嫌い?花子ちゃんは確か大阪出身よね。お好み焼きとかの方が良かったかしら」
「オーカサ?出稼ぎアルか?私もアル。仲間ネ」
『神楽ちゃん大阪ね』



「…っ」

「花子ちゃん?」
「アカン、ごめん」

すると今度は泣き出した。どうやら江戸に来てから人の優しさに触れてこず、お妙さんの優しさが嬉しかったらしい。(大阪出て一人で頑張ってたんだなァ)

「花子ちゃん…」
「オーカサどーしたァ!!元気出せヨ、オメー!」
『神楽ちゃん大阪ね。あと静かにしてようね』

「…花子ちゃん、良かったら私に話を聞かせてくれない?人間あんな事する時って、視野が狭まっているものだわ。でも、他人に話したり案外簡単な事で気持ちなんて変わるものでしょ?それに、私にも出来る事があれば力になるし。私達同じ店で働く仲間じゃないの」
「…お妙ちゃん」
『あ、あの…私にも何か出来る事があれば!』
「…なまえさん。…ホンマに?お妙ちゃんもなまえさんもホンマに力になってくれるん?」
「ええ、私で良ければ」
『私もです』

私達の言葉に花子さんは一度黙ると、ゆっくりと口を開いた。

「あの…それならな…言いづらいけどおか…」
「『金は貸さねーぞ』」


「……ハハ、まさか。話…聞いてくれる?」

花子さんが言うよりも先に私とお妙さんは声をハモらせた。そんな私達に花子さんは泣きながら事の経緯を話始めた。




「はァ、インチキ宗教」

どうやら花子さんはインチキ宗教にお金を巻き上げられてしまったという。

「どうしてそんな?」
「騙されてん!あいつら人の弱味につけこんで!」

この様子じゃよっぽどのうまい手口に騙されたんだろう、と同情してしまう。更に花子さんは詳しい話を話始めた。






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