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『ただいまァ』
墓参りを終えスナックお登勢へと帰ってきた。お店の戸を開けるとお店の中はいい匂いが立ち込めていた。
「お帰り。寒い中外にいて冷えきっただろう。湯豆腐食べるかい?」
そして、キッチンに立つお登勢さんが私を出迎えてくれた。そんなお登勢さんに目一杯の笑顔を浮かべた。
『うん!』
「多分、アイツらも腹空かしてるだろうから呼んできてくれないかい?」
『あ、銀ちゃんたち?』
「あァ」
『…なんだかんだ言ってお登勢さん優しいんだから』
「勘違いしないどくれ」
ウチで死なれても困るからね、なんて言っていたけれど私にはわかる。ふふ、と笑うとお店の戸を再び開けて2階へと駆け上がる。(これからもいっぱい働いてお登勢さんに恩返ししないとね)
『銀ちゃーん、新八くーん。お登勢さんが湯豆腐作ってくれたけど食べ「「食べる!!」」…元気そうだね(コイツらは何があっても死なないよお登勢さん)』
片岡さん、私は今日も元気に生きてます。