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「…そう。じゃあ一緒に来て」
「式場ですか?俺あんまり金ないんですけど」
「さっちゃんさん!コレ、眼鏡ありましたよ!」
『披露宴には呼んでねー』
「呼ばねーよ!もう戻ってこねーからなコノヤロー!いだだだ!ちょっと待っ…」
さっちゃんさんは眼鏡がないと何も見えないらしく銀ちゃんは手を引っ張られながら壁に思いきり当たって家から出ていった。それを見た新八くんは顔を引きつらせた。
「…僕も女には気を付けよう」
『だね〜』
「てゆーかいいの?なまえちゃん」
『ん?何が?』
「銀さんだよ。多分、ホントは何もなかったと思うけど…ね、神楽ちゃん?」
「そうアルヨ。やけくそで行っちゃったアルヨ」
『…あははは!』
「「?」」
そう言った新八くんと神楽ちゃんに笑った。
『そんな事わかってるって』
「「え?」」
綺麗にハモった二人に、私は銀ちゃんの部屋へと向かうと天井に向かって指を差した。
『昨日空いた大きな穴。何だと思う?』
「え?いつの間に…」
「…まさかさっちゃんアルか?」
『ホント、銀ちゃんも人がいいんだから』
「「え?」」