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「てめーら何してんだァァ!」
新八くんの元へと駆け付けた私達は襲い掛かってくる連中をそれぞれが打ちのめし大半蹴散らした頃、誰かの叫び声が響き渡った。(…ん?髪が…ん?)
「なんでも暴力で解決すんなって言ったろーがァ!少年漫画かお前ら!なんだこりゃあ!何があった!?」
「総長の頭も何があったんですか?」
どうやら現れたのは舞流独愚の総長らしい。(それにしても髪がズレてるのが気になる)総長は周りを見渡して口を開いた。
「江戸で最強最速を誇るチーム【舞流独愚】をたった五人で…てめーら何者だ?」
「あん?俺達は、あの、アレだ、コルァ。特攻部隊…えー……なんだっけコルァ」
「…特攻部隊…ポ…【保女羅尼暗】じゃなかったかしらコルァ」
『姉御違いますよ。確か特攻部隊【夜苦姐照亜(ヨークシャテリア)】ですコルァ』
「あーなんかそんなんだ。それでいくかコルァ」
「チームの名前くらい覚えとけよ」
「あっそーだマルチーズ!【魔流血頭】だコルァ!なめんなよ!!」
「…いやマルチーズなめんなって言われてもな…」
『それは私も同感ですコルァ』
私達がタカチンを引き取りに来たと言うと、何やらチームを抜ける際にある儀式を行うのだとか。タカチンは何故か神楽ちゃんに殴られたせいで気を失っており、代わりに私達が儀式を行う事になった。(てかもうすぐスナック手伝う時間なんだけど間に合うかな)
「ルールは簡単だ。バイクであそこに見えるターミナルまで突っ走って、俺達より先に着けば高屋のチーム脱退を許可してやる。武器の使用、相手チームへの妨害、なんでもアリ。まァこんな感じで一人が運転、一人が妨害工作にまわるのが妥当だな。ちなみにてめーらは全員参加してもらうぞ。ハンデをやる。ウチは四人出すから」
「スイマセーン、私達原チャリ二台しかないんですけどもう一台貸してくれませんかコルァ」
「お前らホントに暴走族なのか?」
「あたりめーだコノヤロー。地球に優しい暴走族なんだよコルァ」
原チャリを相手から借りると私達はスタート位置へと向かった。(相手チームに馬いるんですけど)配置は銀ちゃんと神楽ちゃん。
お妙さんと新八くん。そして私は単体となった。
「アレ、姉上免許なんて持ってましたっけ?」
「侍が細かい事を気にするんじゃありませんコルァ」
「姉上、侍ってつければ何でもまかり通ると思ってんですかコルァ」
「銀ちゃん私オシッコしたくなってきたアル」
「あん?どっかその辺でしてこい」
「レディに向かってなんて事言うアル」
『モテない男だからしょうがないよ』
「それだったらしょうがないアル」
「納得してんじゃねーよ」
「それじゃ、いきますよ〜」
位置に着いた私達は合図を待っていた。
「にっちもさっちもど〜にもブルド〜グ!」
パン!!