Rocky and Funny!! | ナノ






「えーベルトコンベアに挟まって死んだ工場長です」
「皆が見たって言ってるのは女の霊なんですが」
「間違えました。ベルトコンベアにはさまって死んだ工場長に似てるって言われて自殺した女の霊です」
「なげーよ!工場長のくだりいるかァ!?」



フォローした末、もう設定が滅茶苦茶だが、ここまで来たからにはどうにか無事に終わらせなければ、と私は座っていた山崎さんを見た。

『えっと、山崎さんと言いましたよねオホホ?』
「え?はい」
『今から貴方に霊を降ろして徐霊しますオホホ』
「え?お前そんな事出来んの?」
『黙ってろォオホホ!』

折角アドリブをきかせたというのに銀ちゃんが余計な口を挟むから思いきり叩いた。状況を飲み込んだ銀ちゃんが立ち上がると私達も立ち上がり山崎さんを囲んだ。

「え…ちょっ徐霊ってどーやるんですか?」
「お前ごとしばく」
『大丈夫ですよ〜痛くないですからね〜オホホ』
「なんだァ!誰でも出来るじゃねーか…ぐは!」

神楽ちゃんが一気に山崎さんにボディブローをかました。鈍い音がなると山崎さんはぐったりとして気を失った。(ごめんね山崎さん)

「ハイ!今コレ入りました」
『霊が入ったようですねオホホ』
「いや霊っつーか、ボディブローが入ったように見えたんですけど」
「違うよ。私入りました。えー皆さん、今日でこの工場は潰れますが責任は全て私…」
「オイオイ!工場長じゃねーか!!」
「アレ?なんだっけ」
『女だよ。アレ、何で死んだっけ?』
「バカ、ベルトコンベアに挟まれて死んだ女だよ」
「ベルトコンベアにはさまれる女なんているわけないでしょ。ベルトコンベアに…アレ?」
「もういいから普通の女やれや!」
「無理ヨ!普通に生きるって簡単そーで難しいの!」
『そうだよ!アンタだって普通に生きてない癖に!』
「誰もそんなリアリティ求めてねーんだよ!」
「まずお前の格好にリアリティがなさすぎネ!」
「こんなんしてた方がミステリアスだろーが!」
『どこがミステリアスよ!』
「っつーかさっきのてめーの語尾なんなんだよ!オホホって!」
『上品でしょ!文句あんの!?』



「ああもうやめろやァ!!」

いつのまにか言い合い、殴りあいになっていた私達を止めに入るように新八くんが入ってくる。

「仕事中ですよ!ちょっときいてんの三人とも!」



パサッ



「「「『あ』」」」






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