Rocky and Funny!! | ナノ






「酒の席でふざけ半分?おじさーん、こっちは生活かかってるから真剣なんだよ」
『私だってお登勢さんの店の手伝いと団子屋のバイト休みにして来てるんだよどーしてくれんの?今日稼ぐはずだったバイト代どーしてくれんの?えェ?』
「なまえちゃん…久々にまたキャラ崩壊してるから。おちついて、ね?」
『うっせーよダメガネ』
「なまえちゃんんん!?今ダメガネっつった!?ダメガネっつった!?」
「待ってェェェ!おちついてェ!大丈夫!金ならちゃんとはらうから!ちゃんと用意してるから!」

すると海の家のおじさんが押し付けられた鉄板から解放されると何とも信用のできないような言葉をいい放った。

「ウソつくんじゃねーヨ。こんなもっさりした焼きそばしか焼けない奴、金もってるわけないネ。どーせお前の人生ももっさりしてたんだろ。ほら言ってみろヨ。モッサリって!」
『はい、モッサリ〜!』
「ちょっとォォ!何売り物勝手に食べてんのォォ!!金は確かに無いがそれ相応の品を礼として出すって!」

ビシッと何故か胸を張って言ったおじさんの言葉に私と銀ちゃんは顔を見合わせた。

「ほぅ…」
『そんなに言い張れるくらいの品を持ってるんなら』
「見せてもらおーじゃねーか」
『えいりあん退治はその後ね』








「素敵なシャツですね…銀さん」
『ホント、素敵すぎておじさんにお礼したいね』
「なまえちゃん棒読みだから。お礼ってアンタ、あんなん仇で返してるようなモンだよ」

それ相応の品とは、海の家『ビーチの侍』のTシャツだった。私たちはシャツのお礼におじさんを木の棒にくくりつけるとえいりあんをおびき寄せるために海の中へと放り込んだ。

「なかなかかからねーな…えいりあん」
『餌が悪いんじゃないの?ていうか、もう帰らない?結局お金になる訳じゃないんだしさ』
「…そーだなァ」
「…銀さん、なまえちゃん、あの…言いづらいんだけど、全てをこのえいりあん狩りに賭けてたんで…帰りの交通費が」
『…は?』
「いやだから帰りの…」
『ダメガネが何か言ったか?』
「それ言いたいだけだろォォ!もー!銀さん、どうしましょ?」




「やるしかねーだろ」




「「『!』」」

すると、隣で寝そべっていた長谷川さんが呟いた。

「やるって何を?」
『ちょっとまさか』






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