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「オイ、えいりあん退治しに行くぞ」
『…は?』
ある暑い夏の日。銀ちゃんが突然スナックお登勢に来たと思えばこんなことを言い出した。なんでも最近海に謎の宇宙生物が出ると噂されているらしい。そいつを退治すれば賞金が貰えるんだとか。
『銀ちゃん達だけで行けばいいでしょ』
「海行きたいって言ってたろ。連れてってやるよ」
『いいよやだよ。そんな危険な海に行きたくないよ』
「まーまー。えいりあん退治すれば楽しい海になるから。ねっ」
『…なんで長谷川さんいるの?』
あまりノリ気ではなかったがなんか一緒にいた長谷川さんにも強引に海に連れて行かれ、私たちはえいりあん退治をする事になった。
「は?えいりあん退治?え?ホントに来たの?」
だが、海の家『ビーチの侍』のおじさんに話を聞いてみるとなんだか怪しい雰囲気が流れ出した。
「…ひょっとしてえいりあんに懸賞金かけたのって」
「あ〜おじさんだよおじさん。いやーでもホント来てくれるとは思わなかったよ。おじさんもさー酒の席でふざけ半分で発言したことだけにまさかホントに来てくれるとは…ぎゃああああ!」
おじさんがまだ喋っていたが私と銀ちゃんはおじさんの頭を掴むと思い切り鉄板に押し付けた。