Rocky and Funny!! | ナノ






「へェ、みんなスゴイんですね」
『銀ちゃんとは偉い違いだ』
「ホント、ウチの大将は何考えてんだか、プラプラしてますけどね」

私と新八くんは坂本さんの話しを聞くと銀ちゃんに目をやった。そして同時にため息をついた。

「アッハッハッハッわし以上に掴みどころのない男じゃきにの〜。じゃが人が集まってくる男ちゅーのは何か持ってるモンぜよ。わしやヅラの志に惹かれて人が集まっとるよーにおんしらもあのチャイナさんも、奴の中の何かに惹かれて慕っとるんじゃなかか?」

坂本さんにそう言われて少し考えた。(…確かにあんなんだけどどっか頼りにしてる部分はあるし…こうやって新八くんや神楽ちゃんも万事屋で働いてるし)

「…んー何だかよくわかんないですけど…でも……!」
『ん?どうしたの新八く…!』

新八くんが話しながら前を向いた瞬間、言葉が途切れてしまった。何だ、と私も前を向くとそこには触手に掴まっている人が目に入ってきた。

「あれ?何?ウソ?何あれ?」
『まだ幻覚見えてる?』
「アッハッハッいよいよ暑さにやられたか。何か妙なものが見えるろーほっとけほっとけ、幻覚じゃアッハッハッ」
『あっやっぱり幻覚か〜アッハッハッ』
「いやちょっと、坂本さん何か巻き付いてますけど。なまえちゃんも笑い方うつってるよ」




どうやらコレは幻覚ではない。陸奥さんの話によると、この星の生態系で砂蟲という生物だとか。

『…にしても頭の坂本さんが大変なことになってるのに酷く冷静なんじゃ…』
「勝手な事ばかりしちょるからこんな事になるんじゃ。砂蟲よォォそのモジャモジャやっちゃって〜!特に股間を重点的に」
「『何?何の恨みがあんの!』」




「アッハッハッハッわしがこんな所で死ぬかァ!」

坂本さんは砂蟲に捕われながらも豪語し、懐から銃を取り出すと他に捕われていた人を助け出す。だが、その瞬間砂蟲の体が地上へと現れた。

「ヤバイ!船ごと地中に引きずりこむつもりだ!!」
『怒っちゃってるよ絶対!』

「大砲じゃああ!わしはかまわんで大砲はお見舞いしてやれェェ!」

坂本さんは捕われながらもそう叫ぶ。陸奥さんはそれをすんなり受け止め部下に大砲の準備を促した。

『え、ちょっと待って下さい!』
「大義を失うなとは奴の口癖…撃てェ!」
『いや、そうじゃなくて…』

陸奥さんの言葉で大砲が撃ち放たれる。弾は見事砂蟲へと当たり、砂蟲は土の中へと逃げていく。

「潜りこむ前にしとめるんじゃァァ!」
「坂本さんは救えェェ!」




ガキィン…!




「こんなモンぶち込むから潜っちまったんだろーが」
『元はと言えば寝てたのを起こしたのは私達ですよ』

大砲がもう一発撃たれるかと思った瞬間、私と銀ちゃんは木刀を大砲筒に差し込んだ。

「大義を通す前に」
『マナーを通せマナーを』



これで大砲は使い物にならなくなった。後は坂本さんを助け出す。そう思い、土の中へと飛び込もうとすると銀ちゃんに止められた。(…まさか銀ちゃん一人で?)銀ちゃんは土の中にいるであろう坂本さんに向かって話しはじめた。

「辰馬ァ、昔からテメーは口だけだ。俺を見ろ俺を」


そして、


「てめーの思った通り生きてっぞォォ!」


飛んだ。






×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -