Rocky and Funny!! | ナノ






「ズルイヨ銀ちゃん。一人だけ逃げるなんて…」
『なんで私まで…』
「もう部屋は貸さないってお登勢サン怒り狂ってたよ。僕らどーなるんだろ?」

銀ちゃんが上手いこと逃げたせいで、私までもが新八くんたちとゴミを捨てに行くことになった。(あの白髪野郎、後で殺す)殺気立つ私を他所に、新八くんが今後の心配をしているとキャサリンがニッと笑った。

「コノダンボールアゲマショーカ?」
「住めってか!ソレに住めってか!」
『ああっいいねソレ!家賃の滞納もしなくて済むし』
「なまえちゃんも納得しないでよ!」
「ふざけるなヨ!こんなものに住めるわけない!Lサイズにしてヨ!」
「アレいいのかコレ!?間違ってねーかコレ!?」
「オ登勢サンニ迷惑カケル奴ハ私許シマセン」
『まァ、それは私も同意見だね』
「家賃モ払ワナイオ前ラナンテダンボールト一緒ニ廃品回収サレレバイイ」
『いや廃品回収までは望んでないけど』
「んだとォォ。お前なんか泥棒やってたじゃねーかこのメス豚ァァ!」

すると神楽ちゃんとキャサリンが取っ組み合いをし始めた。私はため息を吐きながらそれを見ていたが新八くんが何とか止めようと間に割って入っていく。

「ああ、もうおちついて二人とも!」
「ウルサイアル!お前も顔から眼鏡ちぎりとってさらに影うすくしてやろーか!」
「んだとォォコラァァァ!」

『……ハァ』

すると新八くんも何故か取っ組み合いへと入って行ってしまった。(もー何でこうなっちゃうわけ?)私はさらにため息を吐き、持っていたダンボールの上に座り込んだ。





「オゥ、元気そーだな、キャサリン!」




すると私の隣に歩いてきた男がキャサリンに向かって言葉を発した。(うわっ猫耳ついてる…キャサリンよりインパクトあるよこの人)

「!」
「探したぜ〜」
「…クッ…クリカン…」
『……?』

どうやら、ただ事ではなさそうだ。二人を見合っているとキャサリンの後ろから新八くんの悲鳴が聞こえてきた。(そろそろ止めないとこっちもただ事じゃなくなるよ)






私たちは友人との昔話がしたいと言うキャサリンと一度は別れたが、すぐさまUターンして二人の後をこっそりとついて行った。どうやらキャサリンと男は昔吊るんでいた悪い友人らしい。

「またキャッツパンチに入らないか?」




キャサリンの返事はノーだった。お登勢さんの言っていたことは本当らしい。だが男は引き下がらない。キャサリンがイエスと言わない限りお登勢さんのお店を、と脅した。その瞬間、私の中の怒りがこみ上げ殴りに行ってやろうと身を乗り出したが、すぐさま新八くんに止められた。

「ちょっなまえちゃん!」
『なんで止めるの!今やらなきゃ本当に火ィつけるかも知れないよ!』
「そうだけど…とりあえずお登勢さんに話そう!」
『…』

新八くんの言葉にひとまず落ち着き、私たちはスナックお登勢へと戻ることにした。






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