Rocky and Funny!! | ナノ






「うおりゃァァ!!」



あれから、私と銀ちゃんは放火魔を追いかけて挟みうちにすると、銀ちゃんは大きく跳びあがり男を打ちのめした。

『ったくなんで放火なんか…』
「テメーよくも読みかけのエロ本をォォ!次のページ楽しみにしてたんだぞコノヤロー!!」
『銀ちゃんも放火魔みたいに打ちのめそうか?』
「ハハハ冗談だよなまえちゃん。いや〜コイツがエロ本処理してくれて手間が省けたぜ。ありがとう」
『(なんて白々しい)…辰巳さんのとこ戻ろっか』






私達は放火魔を連れ、先程の場所へと戻る。


『辰巳さーん。例の放火魔捕まえ…!』


すると放火されたゴミ捨て場の隣の家が火事になっていた。

「これ以上火を広げるな!」
「早く水まわせ!」
「急げ!!」
「アレ、そーいや頭どこ行ったんだ!」
「『……』」

火消し達の言葉を聞き私達は顔を見合わせた。銀ちゃんは隣にいた火消しに強引に放火魔を渡すと火事が起きている家へと歩き出した。

『ちょっと銀ちゃん危ないよ』
「そんなこと言いながらお前も助けに行く気だろ」
『……ホント銀ちゃんって何でもかんでも私の考えてること当てるんだから』


私は面白くない、と言った表情で銀ちゃんに言われた通り、火事が起きている家へと向かった。(頭だって本当に思ってあんな事言ったんじゃない。このまま死なせない)

家の中へ入ろうとすると案の定火消しに止められる。が、私たちはそれをすり抜けながら(やば、殴っちゃった…って銀ちゃんも殴っちゃってるよ。まァいいや)何とか家へと入り込んだ。中にいた火消しにも止められる中、私たちは一番奥の部屋の前へとたどり着いた。傾いた戸が邪魔で部屋へと入れない。私は木刀で扉を叩き破る。するともう片方の戸を銀ちゃんが思い切り蹴破った。銀ちゃんはその勢いで部屋へと転がり入った。

『ダサッ』
「るせーよ!…よォ、よかったな。まだ割れてねーじゃねーか、シャボン玉」
「!」

部屋を見るとシャボン玉がいくつか飛んでいた。私と銀ちゃんは煤だらけになりながらも驚いている頭にニィッと笑いかけた。

「まァ、その年じゃどこまで飛べるかなんてしれたもんだがな」
『ね、頭よりもっと飛ぶシャボン玉知ってるよ。性別をティッシュにくるんで捨てたらしいけど』
「アイツぁ飛ぶぜ。アンタが吹いてやりゃあな…」


「……何なんだテメーらは」

家具の下敷きになって身動きのとれない頭は顔だけをこちらに向けて呟いた。






「俺もコレよ。誰よりも空高く飛びてェシャボン玉」
『その前に銀ちゃんは割れそうだけどね』






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