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粉が降ってきた方を見れば、そこには消火器を手にした女が勇ましく立っていた。
「とうとう尻尾つかんだぜ。連続放火魔さんらよ〜。この"め組"の辰巳に見つかったからにはてめー、生きては帰さ…」
「あの〜あんまりジロジロ見ないで」
「!うぉわぁぁぁ!!」
『わっ銀ちゃん…ご愁傷様…』
格好よく決めた女だが、銀ちゃんが用をたしているのを見て、消火器で銀ちゃんに殴りかかった。
「だァ〜から、それはお前…俺の聖水でだな。火を消そーとしてただけなんだっつーの」
『端から見ればただの変態だったけどね』
「ウソつくんじゃねェこの変態放火魔等が!!汚ねーもん見せやがって!トラウマ決定だよチクショー」
『…え、等?私も入ってんの?』
銀ちゃんと私は辰巳という女に火消しの"め組"へと連れて来られていた。
「てめーら、女だと思ってなめてたらいてまうぞコラァ!?こちとら火消しになった時から性別なんざティッシュにくるんで捨てたんだコノヤロー!!」
『別にくるまなくていいんじゃ』
「だったら股間の一つや二つ見たって問題ねーだろうが!ティッシュに優しく包んで捨ててくれや!」
「そっちの話じゃねェ!放火の話だよ!」
「だからやってねーって言ってんだろ!」
『確かに銀ちゃんは私に猥褻行為はしましたけど放火はしてないですよ』
「ウソつけ!てめーもグルだろ!」
『いや私は猥褻してないですよ』
「そっちの話じゃねーって言ってんだろォォ!!」
「なんだなんだうるせーな」