空即是色 | ナノ

09



「キル!」
『!』

暫く廊下を歩いているとキキョウさんとカルトがやってきた。私は思わずキルアの後ろに隠れた。

「ムダよ。三人は帰ったわ。独房に戻りなさい」
「いやだ、オレ行くよ」
「なまえさんもせっかく楽しんでいらしたのにどうして逃げたの?」
『い…いやー…』
「とにかく、二人とも戻って…!」




「どけよ。なまえも嫌がってんだろ」




キキョウさんがキルアに手を伸ばすとキルアは冷たい目を実の母親に向けた。キキョウさんはそのままそっと道を開けた。(普通なら悲しいんだろうけど…殺し屋だもんなー嬉しいんだろうな)私もキルアの後ろをついていくとカルトに名前を呼ばれた。

『?』
「これ…」
『あ!ありがとう』
「…また来てね」
『!うん』

後ろを振り向くとカルトが私が来ていた服を渡してくれた。そして何気ない言葉に私は笑い返し、再びキルアの後ろを歩いていった。






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