空即是色 | ナノ

36



「今度は俺の番だ」

独楽を体で受け止めた後、ゴンは釣竿をならし始めた。ギドは釣竿で己の回転を止めるのだろうと予測し、回転を速めた。



ヒュッ!



ゴンは勢いよくギド目掛けて釣竿を降り下ろした。だが、回転を速めたギドに釣り竿は弾かれ地面へと虚しくも落ちてしまった。

「くくく、残念だったな!オーラを纏い高速回転をしている俺には針を差し込む隙間もない!」



「これでいいんだ!!」



攻撃が失敗したと思い込み高笑いするギドにゴンはそう叫び、釣竿を勢いよく引っ張りあげた。釣糸は引っ張られゴンの元へと返ってくると思われたが、その途中に釣針が地面の継ぎ目に引っ掛かった。それがゴンの狙いだった。

『なるほど…』

私は思わず声を漏らした。釣針が引っ掛かった事を確認するとゴンは声を張り上げ再び釣竿を勢いよく引っ張りあげた。



「!!!」



すると、地面が剥がれ上で回転していたギドも空中へと舞い上がり回転が止まり勢いよく地面へと落ちてしまった。

「ぐわっ!!…くっ……!!」

思わぬダメージにゆっくりと体を起こそうとしたが、目の前にはゴンが拳を作りギドを見下ろしていた。そして、拳は勢いよくギドに向かって降り下ろされた。

「わっ!待ってくれ!!まいっ……!!」





バキッ!!






×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -